2019.04.08

【No.2584】無垢材テーブルができるまで その3。

無垢材テーブルができるまでを順番に紹介しています。前回までで木材乾燥までの話をしましたので、今回からいよいよ製作段階です。前回までのブログは下記リンクからどうぞ。

【No.2580】無垢材テーブルができるまで。その1

【No.2582】無垢材テーブルができるまで その2。

室内で使用する家具の木材はだいたい含水率が10%以下になっていることが望ましいです。少なくとも一度含水率が10%に下がった板を使用した方が安心です。板は湿度によって水分を吸収したり、放出したりします。部屋が乾燥していると板も乾燥が進みます。この時に一度経験している乾燥具合だと板への影響が少ないですが、経験したことのない乾燥具合まで進むと割れたり、反ったりする可能性が高くなります。なので、やはり一度10%以下まで乾燥させている板を使うのが好ましいわけです。そのため、天然乾燥のみだと含水率10%以下にすることは難しいので、人工乾燥をした方がいいんですね。

テーブルを製作する板ははじめに荒木取りをします。完成時のサイズよりも少し大きめにカットしていきます。いきなり仕上がりサイズに切ってしまうと何かあった時に対応できなくなります。はぎ合わせをする際には多少ズレるので、後から仕上がりサイズにカットするのが普通です。


耳つきテーブルを製作する際はあらかじめどの板のどの部分を使うかを決めておきます。おおよその場所に墨をしてカットします。

こちらは荒木取りの際に使用する木工機械の一つです。リッパーと呼んでいる機械で、板の幅をカットするのに使用します。木材をカットする場合、繊維方向に沿ってカットするのと繊維方向に交わるようにカットする2種類があります。それぞれ、縦切り、横切りと呼んでいます。縦切りと横切りでは刃物の形が少し違います。なので、縦切り専用の刃がついた機械、横切り専用の刃がついた機械の2種類があります。リッパーは縦切り専用の機械です。


こちらがおおよその長さに切るための機械です。クロスカットと呼んでいます。繊維方向に交わって切るのでクロスカットです。この機械には横切り専用の刃がついています。

荒木取りに使用するこれらの機械は荒木取り専用なので、加工の精度は高くないです。なので、正確な長さや幅でカットすることはできません。そもそもこの段階では板が沿っていたり、ねじれていたりするので、正確な長さや幅で切るということは無意味ですね。

荒木取り用の機械は丸ノコやチェンソーで代用可能ですが、あるとないとでは作業効率が全然違います。時間を短縮できるところは短縮した方が製造コストは少なくなるので、専用機械があった方が良いです。


はぎ合わせでテーブルを製作する際は幅がちゃんと足りるかどうかを確認しておきます。このあとはぎ合わせのための面を作ったりするので、多少の余裕を持って進めます。なのでこの段階でこの板の組み合わせと位置がおおよそ決まります。この後で表面を削ってみて位置を入れ替えることもしますが、この段階である程度決めておきます。

続く

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