2017.09.04

国産クルミ材と北米産ウォールナット材。【No.2031】

一昨日のブログエントリーで国産のヤマザクラ材と北米産のチェリー材について書きました。国産ヤマザクラ材は今となっては流通量が少なく、良質な板を入手するのが困難になってきています。北米産のチェリー材は今のところまだ安定して高品質な木材を日本で入手することができています。同じサクラの仲間であっても木目の様子や性質に少し違いがあります。ヤマザクラ材の方が木目がワイルドに感じます。チェリー材は割と大人しめの木目をしています。国産のヤマザクラ材の方が暖かい地域で育っていますので、その分成長が早いので木目に荒々しさが出るのかもしれません。

こうした地域によっての種類の違いは他の材でも生じます。国産のクルミ材と北米産のウォールナット材も同じような関係になっています。国産のクルミ材はオニグルミという樹木です。オニグルミは日本各地に生えているそうです。クルミ材は明るめの茶褐色をしていて、穏やかな木目が特徴です。全体的に優しい雰囲気を持っている木です。材質はやや柔らかく、広葉樹材としては軽い方です。

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こちらは現在吉祥寺ショップで現品販売中のクルミ材の耳つきはぎテーブルです。天板に使用されているのは岐阜県飛騨市産のクルミ材です。木材は産地がはっきりしているものがほとんどありませんが、この板は間違いなく岐阜県飛騨市産の木から製材されたものです。山で伐倒されたのちに地元の製材で製材された板です。今までは日本国内に生えていた木もどこ産かという情報はほとんど分かりませんでした。今も通常の流通ルートの木は産地が不明確なものが多いです。でも、森林を持っている地方自治体が地元産の木材をアピールするために産地を明確にする流れが少しづつ生まれてきています。

幅広い板が取れる丸太はなかなかありませんが、こうして5~6枚はぎ程度でテーブル天板が作られるような板は今後も入手することが可能そうです。はぎ枚数にこだわらなければ国産材という選択肢もありますね。

ソリウッドではクルミ材のストレートカットテーブルも製作しています。こちらは国産材とは限りませんが…

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一方で北米産のウォールナット材はブラックウォールナットと呼ばれているように色がとても濃いです。

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こちらが北米産のブラックウォールナット材です。着色しないでこの色です。クルミ材と比べても全然色が違うのが分かりますよね。同じクルミの仲間なのにこれだけ色が違うのです。でもよく木目を見るとクルミ材とウォールナット材は似た模様をしています。色は違うけど似た木目をしている所をみるとやはり同じ仲間の木なんだなというのが分かります。

ウォールナット材は人気のため価格が高騰しています。材木市場でも数年前の相場感では全然買えなくなっています。だいたいどの家具屋さんでもウォールナット材が一番高い価格設定になっていると思います。ウォールナット材に比べるとクルミ材は仕入れ価格も抑えられてリーズナブルな価格設定になっています。まあ、価格は人気に左右される部分が大きいので価格が高いから良い木材という訳ではありません。

瑞木@相模湖

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