2017.08.13

無垢材テーブルにおける「はぎ」とは【No.2009】

無垢材テーブルを検討・購入する際に「はぎ」とか「はぎ枚数」といった言葉を聞く機会があると思います。日常の生活ではなかなか聞き慣れない言葉なので、疑問に思う方も多いと思いますが、この言葉の意味合いがわかると無垢材テーブルを検討する際に役にたつので、ぜひおさえて頂きたいと考えています。

まず無垢材テーブルにおける「はぎ」とは漢字で書くと「接ぎ」になります。「接ぎ」とははぎ合わせることで布や紙を接着等の方法でつぎ合わせることを指します。無垢材テーブルの場合、当然ですが、木材つまり板を接ぎ合わせることを意味します。つまり、多くの場合は接着剤を利用した接着になりますが、複数の板を接ぎ合わせて1枚の板を作ることになります。ソリウッドの吉祥寺ショップに展示している無垢材テーブルのほとんどがこの「接ぎ」を行った天板になります。無垢材テーブルの場合、特に耳つきテーブルでは、1枚板と勘違いしている方がいらっしゃいますが、耳つきテーブルでも当然接ぎ合わせた天板のものもあります。ソリウッドではむしろ接ぎ天板が主流で、1枚板の耳つきテーブルは現在ではほとんど製作しておりません。今日のブログでは「1枚板」と「はぎ」の違いを製作事例を通してその違いとそう違いない点を明確にしたいと思います。

1枚板テーブルとは、その名の通り純粋に接ぎ合わせていない板1枚の天板ということになります。もし、奥行き850mmの1枚板テーブルがあったとすると、天板の板は1枚で850mmの幅がある板ということになります。これは相当大きな木からでないと、採ることが出来ない板です。850mmというと、大人がが肩幅より広く腕を開いた程度の大きさになります。森に生息している木を想像してみてください。両手を広げてようやく直径に達する樹木ってすごく大きくて、あまり見掛けませんよね。なので、必然的に1枚でダイニングテーブルが出来てしまう板というのは原材料費が高くなります。完成したテーブルとなると50万円ぐらいからの価格帯のものが多くなるのではと考えています。ですので、無垢材テーブルの中でも非常に貴重で、その分価格も高くなります。先ほど、ソリウッドではほとんど1枚板テーブルを製作していませんと書きましたが、その理由はやはり価格面でのデメリットを考慮してのことになります。無垢材テーブルを検討している方でも、テーブルのみにさける予算は限られている方がほとんど、50〜60万以上の予算で考えている方はそう多くないと踏んでいます。より多くの方に無垢材の良さを感じて頂き、生活に取り組めて頂くには高価なものだけを揃えるのはポリシーに反すると考えています。近年、幅の広い板の流通量が減ってきているので、価格も上昇傾向ですので、ソリウッドでは仕入れの段階であまり1枚板Tテーブル用のものは仕入れていません。

20170813 1

近年では珍しいソリウッドで製作した1枚板のナラ材テーブルです。お客様にお届けしたのは3年ほど前になりますが、板自体はもっと昔に購入していたものを使って製作しました。ナラ材は外側の部分がふけやすく耳つきのテーブルに出来る板自体が少ないのですが、たまたま外側の部分もしっかりとした板でしたので、1枚板で納めることが出来ました。このテーブルは現在同じような板を探してくれと頼まれても難しいと返答せざるを得ないものです。

2枚はぎテーブル

ソリウッドの現在の主力商品はこの2枚はぎの耳つきテーブルです。その名の通り、2枚の耳つき板を接ぎ合わせて天板にしたテーブルです。従って1枚の板の幅は約400〜450mm程度のものです。板の幅が約半分になると板の価格もぐっと求めやすくなります。ソリウッドでは、市場でセリ落とした板を自社のオリジナル乾燥庫でじっくりと乾燥させてからテーブルを製作します。4本脚込みのテーブル価格で20〜28万円程度の価格帯のものが主流になっています。ウォールナット材のように、人気があり、板そのものの価格が高騰している材だと30〜32万ぐらいの価格を提示することが多いです。この価格は市販されているダイニングテーブルではもちろん高価な部類になりますが、1枚板のテーブルと比べるとだいぶお求めやすくなっていると思います。もちろん、強固に固まる接着剤を使用して、接ぎ合わせているのではぎ面から割れるという心配はほとんどありません。見た目的には、はぎ面の線はよく見ると確認できますが、全体のフォルムや木目のダイナミックさは劣らないものがほとんどです。

20170813 2

こちらはチェリー材2枚はぎ耳つきテーブルの納品事例です。写真では1枚板なのか接いだものなのか確認出来ない程度です。でも、その存在感は感じて頂けると思います。

賢木@吉祥寺

お問い合わせContact

TEL:0422-21-8487
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町2-28-3 2F
(営業時間: 12:30〜18:00/定休日:火・水曜日)
お問い合わせフォーム
Facebook Twitter Instagram Pinterest