2017.06.15

チェリー材をオススメする理由【No.1950】

チェリー材の人気が上昇している感じがあります。私自身もオススメの樹種は何ですか?と聞かれたら「個人的に好きなのはメープル材ですが、無垢材の魅力が詰まっている樹種であればチェリー材です」と答えることが多いです。ここでチェリー材と表記しているのはアメリカンブラックチェリー材を指しています。ソリウッドでは単にチェリー材ということが多いです。チェリー材は無垢材の中でも比較的流通されている材の量が多く、様々な家具メーカーや家具工房が使っています。さらに加工性もよく扱いやすい材料ともいえます。多くの家具メーカーが使用している材はそれだけテーブルと椅子などのコーディネートがしやすいということになります。例えばソリウッドで扱いのある椅子3つの椅子ブランドの椅子のうち、ほとんどの椅子がチェリー材で製作が出来ます。このような樹種は他にウォールナット材とナラ材ぐらいしかありません。もちろん、この3つの椅子ブランドだけでなく他の無垢材で椅子を製作しているメーカーでもチェリー材をラインナップしているところも多いです。

オススメできるもう1つの理由はチェリー材が持っている特徴にあると考えています。チェリー材の最大の特徴であり、最大の魅力といえるのが、経年変化による色味の変化です。削ったばかりのチェリー材は淡いピンク色といえる色味をしています。ところが時間が経つにつれ徐々に色が濃くなってきます。淡いピンク色がオレンジがかった茶褐色に変化していきます。おおよど半年ぐらい経つとパッとみて色が変わったなと感じることが出来る変化が現れます。その後は色の変化のスピードは遅くなりますが、使い込んできたような深みが材自体に出てきます。これを着色で表現することはかなり難しくなります。まさに自然素材のもつ魅力的な特徴になります。チェリー材の経年変化は以前に弊社工房スタッフである瑞木@相模湖が熟成感が半端ないと表現しましたが、まさにその通りだと思います。

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上の写真は、届いたばかりのチェリー材の画像です。そして下の画像が約1年経ったのちの同じ椅子です。

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ここまで色の変化が激しいのは無垢材のなかでも珍しいです。

また、チェリー材の木目は穏やかであまり木目が目立ちません。もちろん、よくみると木目がありますが、環孔材であるタモ材やナラ材といって樹種や同じ散孔材であるウォールナット材なんかと比べると随分とおとなしく見えます。

最後にコーディネートの観点でも比較的合わせやすいという点もオススメの理由です。明るい色味のフローリングとあわせると程よいコントラストがつき、温かみのあるコーディネートになります。また、ウォールナットやチークのように濃い色味の床でもいけます。濃い床に濃い色味のテーブルを合わせると色が濃すぎて暗くなってしまう懸念があります。実際、お客様と話をしていても暗くなりすぎることを避けたいという方がわりといらっしゃいます。そんな時はワントーン明るいチェリー材がオススメです。

現在、ソリウッドの吉祥寺ショップに展示があるチェリー材のテーブルは、ストレートカットタイプのテーブルで、W1500×D850のものになります。今現在で製作してから4年強が経っています。出来たばかりと比べるとやはり色は濃くなっています。経年変化後のテーブルの様子がわかって頂けると思います。また、耳つきテーブル用の天板も2セット展示があります。1つは2枚の板から製作する2枚はぎ天板になるもの、もう1つは、同じ丸太から採れた4枚の板を接ぎ合わせてつくる4枚はぎのものです。耳つきであってもストレートカットテーブル同様、経年変化が起こります。ひとつ違う点は耳つきの板の場合、樹皮に近い白太とよばれる数センチ幅の部分が他の部分に比べ色が薄い点です。この白太の部分は経年で色が激しく変化はしません。ですので、出来た当初も他の部分と色の差がありますが、時が経つとその違いがより鮮明になります。

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賢木@吉祥寺

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