2017.02.06

1枚板テーブルと2枚はぎテーブルは何が違うの?【No.1821】

今日は少し暖かく感じました。寒かったり暖かかったりと気温の変化が激しいこの頃です。陽が沈むまではひなたは暖かく中に着ているフリースを脱いで作業をしていました。先日の材木市場で仕入れた板の樹皮を剥がしたり、サイズを測ったり、写真を撮ったりしていました。寒くないので結構仕事が捗りました。こういう日は有難いです。

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こんな風に1枚1枚写真を撮っておきます。こうしておけば後からこの板はこんな形と木目をしているというのが分かります。板は横に寝かせて桟積みをして保管します。そうすると中のほうの木目を見る事ができません。なので桟積みをして保管する前に写真を撮っておくようにしています。上の写真は北海道産のニレ材です。ニレ材を使用することは少なくなりましたが、材木市場で見かければなるべく仕入れるようにしている樹種のひとつです。近年では目にすることが少なくなりました。おそらく伐採される木の数が相当減っているのだと思います。ニレは木目がクッキリでて国産材らしい佇まいをしています。色はグレーっぽい茶色で塗装をすると結構濃い色になります。他の樹種には似たようなのがない色をしているので、すぐにニレ材と分かります。この板は同じ丸太から製材された複数枚の板をセットで仕入れました。長さが短いのでそれほど大きなテーブル天板にはなりませんが、割れが入らないで乾燥したらW1500mm程度のはぎテーブル天板にする予定です。

さて、はぎテーブルとは何だ? と思った方も多いのではないでしょうか。普段の生活では聞かない言葉ですよね。ずばり、はぎテーブルとは、何枚かの板を幅方向に接着剤でくっつけて天板を製作したテーブルのことです。言葉だけだとイメージが湧きにくいと思いますので実際のはぎテーブルの写真を見てみましょう。

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こちらはカバ材の耳つき2枚はぎテーブルです。2枚の板を幅方向ではぎ合わせています。よく見ると真ん中辺りで木目が繋がっていな部分が分かるはずです。そこが接着剤ではぎ合わせた面になります。テーブル天板はD800~900mm程度です。このテーブルの天板は400mm程度の幅の板を2枚はぎ合わせてD850mm程度にしています。これがはぎテーブルです。2枚の板をはぎ合わせているので2枚はぎテーブルとも呼びます。

はぎテーブルの他に1枚板テーブルというものが存在します。1枚板テーブルとは接着剤によるはぎ合わせをしないで、1枚の板をテーブル天板にしたテーブルのことです。よってサイズはその板によります。長さはカットして調整することが可能ですが、耳つき1枚板テーブルの場合は幅は調整することができません。その板の幅をそのまま使用するしかありません。耳をカットして良いなら幅を調整することは可能です。1枚板テーブルの場合はテーブルとして使用できる幅の板を探さなければいけません。幅が850mm程度の板は手に入りにくくなっています。昔は国産材でも様々な樹種の1枚板テーブルが製作できる板がありました。現在では国産材ならケヤキかトチぐらいしか選択肢がなくなってきています。ケヤキやトチに関しても幅広い板はとても貴重になり高価になってきています。

価格的には1枚板テーブルの方が当然高くなります。ソリウッドでは最近ではダイニングテーブルサイズの1枚板テーブルを取り扱っていませんが、50万円以上はしてしまいます。サイズにもよりますが、どこのお店でもだいたい最低で50万円くらいはすると思います。サイズが大きくなったり、木目が綺麗なものになると100万近くになるものも珍しくはありません。

2枚はぎテーブルとなると価格はもう少し低くなります。仕入れる板の値段は板の幅でおおよそ決まります。幅が800mm以上ある1枚板テーブル用の板になると価格はグッと上がります。逆にいうとその幅以下の板はそこまで高くなりません。なので、必然的に2枚はぎテーブルの方が価格は抑えられます。ソリウッドでは20万円~30万円台の耳つき2枚はぎテーブルが多いです。1枚板テーブルに比べるとグッとリーズナブルになります。

1枚板テーブルだから反りにくい、2枚はぎテーブルだから反りやすいといったようなことはありません。1枚板テーブルでも反る場合もあるし、反らない場合もあります。それは乾燥具合や製作手順による方が遙かに影響は大きいです。しっかり乾燥してあって反り止めなどがしっかりされていれば、2枚はぎテーブルであっても1枚板テーブルであっても長い間問題なく使用することができます。はぎテーブルの接着面が剥がれてしまう心配もほとんどありません。ソリウッドのはぎテーブルは強力な接着剤を使用しています。この接着剤を使用し始めてから、はぎ面が剥がれるといったことはほとんど起こっていません。この接着剤でちゃんと接着されていれば、木部よりも強度が出ると言われています。そのぐらい強力な接着剤を使用しています。なので接着面の心配はありません。性能面での1枚板テーブルとはぎテーブルの違いはほとんどありません。違いは見た目による違いですね。

以上、1枚板テーブルと2枚はぎテーブルの違いについて書いてみました。

瑞木@相模湖

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