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家具屋で働く双子のブログ
耳つきテーブル用の板の仕入れで考えていること。【No.1668】
明日から耳つきテーブル用板の仕入れに行ってきます。いつもの場所に行く訳ですが、毎度ワクワクします。どんな板や丸太があるかなと。まあ、時期的にそれほど期待出来ないですが、掘り出し物が見つかるかもしれないのでチェックしに行ってきます。木材として使用するための木の伐倒は秋から冬にかけて行われるのが一般的です。なので、ちょうど伐倒の季節が始まった頃の9月ではまだ市場にそれほど木が集まらない感じです。10月以降は新物と言われる新しく伐倒した丸太やその丸太から製材された板が出回ります。
情報を集めるためにいくつかの材木屋さんのブログを定期的にチェックしていますが、木の伐倒から行う材木屋さんのブログでは、”今年もこの季節がやってきました”という感じのブログがあったりと私の気分も盛り上がってきました。
それでは今日は、耳つきテーブル用の板を仕入れる時にどんなことを考えているかを書いてみます。
まずは樹種。市場には様々な樹種の板が並んでいます。基本どんな樹種でもいいんですが、売りたいなと思う樹種と考えると結構絞られてきます。ウォールナット材、チェリー材、カバ材、ミズメ材、カエデ材、クリ材、トチ材などはあればチェックしておきます。それ以外でも木目を見て気になるものはチェックしておきます。
板を選ぶ際には、幅も重要な要素です。1枚板テーブルになるサイズの板は必然的に価格が高くなります。それだけ貴重だということです。ただし、逆に幅がありすぎても使い途に困るので若干安めになったりします。幅が800mmから900mmぐらいだと1枚板テーブルにぴったりなサイズですので、人気も集中して価格が上昇します。市場での板の価格はほぼ板の幅に比例すると言っても良いと思います。
なので、1枚板テーブルにならないサイズの板は1枚板テーブルサイズの板よりも価格は低めです。ソリウッドでは耳つき2枚はぎテーブル天板をメインに製作しているので、幅が400mmから600mmぐらいの板がちょうど良いかなと考えています。あとは厚みです。薄く製材されてしまっていると仕上がりも薄くなってしまいます。耳つきテーブル天板用の板はだいたい60mm前後で製材されているものが多いです。60mmの板なら乾燥中の反りやネジレを正して平面にして45mm程度に仕上がります。あまり厚く製材されているの板は扱いが少し大変なので、なるべく避けます。50mmぐらいまでの薄さなら耳つきテーブル天板に充分になりますので仕入れる対象になります。
耳つきテーブルの場合は板のカタチも重要です。使い勝手が良いのはほぼ真っ直ぐなライン。多少湾曲しているくらいなら問題ありません。ただきついカーブを描いている板は端と真ん中の幅に差が出てしまうのでテーブルとしては作りにくいカタチになってしまいます。その場合の端の耳を少しカットして一部耳つきテーブルとして製作することもあります。
そして、最後はやはり板の表情です。板の模様は様々です。大人しく優等生タイプや荒々しくひねくれ者タイプもあります。好みではありますが、売りやすいのは大人しく優等生タイプの板です。素直に伸びた木目は見ている人をうっとりさせる魅力を持っています。でも、それだけをラインナップしていると少し物足りなさを感じるのも事実です。時には変化に富んだ木目をしたテーブル天板を作ることも大切です。一般的には無節で欠点のない板が良いとされていますが、節や欠点があっても魅力的な板はたくさんあります。そういった板も適切に加工して皆さまにお届けするのも木工家・家具工房の責務ではないかと考えています。仕入れの際は在庫板を頭に入れながら優等生タイプの板とひねくれ者タイプの板のバランスを考えながら仕入れています。
さあ、今回の仕入れではどんな板に会えるでしょうか?
瑞木@相模湖
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