2016.04.27

オイル仕上げに不安があるならメンテナンス講座にお越しください【No.1536】

無垢材をテーブルに使うメリットの1つにオイルで仕上げることができるといったことがあります。もちろん、薄い突き板を貼った部材でもオイルをぬることは可能ですが質感といった点で効果が薄いと考えます。オイルはヤスリで整えた素地に直接染み込ませることで木部を保護する仕上げ方法です。そのため、浸透するにはある程度の厚みが必要ということになります。

 

無垢材家具に使われるオイルは、亜麻仁油を主原料にし、その他ミネラル成分などを配合して作られているものが多いです。その多くはドイツのメーカーで作られています。ドイツは自然や人間に優しいというコンセプトで作られている商品が多く、環境にも配慮されています。最近では、大きなホームセンターに行けば、ドイツメーカーの家具用オイルが棚に置かれていることもあります。本格的な家具にも使われますが、扱いや塗り方も簡単なので日用大工にも適しているかと思います。もちろん、自然成分をもとに作られている塗料は日本製のものもあります。その中で多く普及しているのは、蜜蝋ワックスです。

 

蜜蝋はミツバチの巣を構成する蝋を精製したものをいいます。蜜蝋ワックスはこの蜜蝋にエゴマ油を混ぜてつくったものが多いようです。こちらもドイツ製の家具用オイルと同等に自然塗料・健康塗料と謳われています。

 

ソリウッドでは、ドイツのリボス社のオイルを使っています。自社で製作する家具に蜜蝋ワックスを使うことはほとんどありませんが、取り扱っている宮崎椅子製作所さんの椅子では蜜蝋ワックスが使われています。蜜蝋ワックスも亜麻仁油がメインのオイルでも機能面ではそこまで違いはありません。もちろん、オイルで仕上げたテーブルに蜜蝋ワックスで仕上げた椅子を組み合わせても全く問題ありません。見た目にはどちらが塗られているかを判断することは難しいです。

 

オイル仕上げの家具は、自然な質感が人気の秘訣といえますが、悩ましいのは水に対してあまり強くないということがあります。オイル仕上げのテーブルを水でビシャビシャに濡らして放置すると、オイルが抜けてしまいスベスベした感触がザラつきを感じるような感触に変わってしまいます。こうなってもテーブルとしての強度には問題がありません。しかし、オイルが抜けて表面が保護されていない状態になっていますので、色が濃い液体をこぼしたりすると、染み込んでしまい色がついてしまう恐れがあります。そのため、表面がザラついてきたらメンテナンスをしてあげるサインだと思って頂ければと思います。

 

もっとも簡単なメンテナンスは、テーブルの表面にオイルを塗ることです。これだけでも表面の質感が戻り、見た目的にも艶が蘇ってきます。オイルを塗る手順については以前書いたブログエントリーを参考にしてみてください。

 

さあ、オイル塗装の無垢テーブルをメンテナンスしよう!

上記のようなメンテナンスでもテーブルをリフレッシュさせることが出来ます。ですが、表面について輪染みや細かいキズを綺麗にすることは難しいです。そこで、さらに綺麗にするにはオイルを塗る前にサンドペーパーで表面を研磨します。通常の輪染みや細かい傷であれば#320程度の紙ヤスリで全体を磨いて染みや傷をけしていきます。その上から先ほどと同じようにオイルを塗ります。

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こちらは輪染みがついてしまったウォールナット材の木板です。この状態から紙ヤスリで磨き、その上からオイルを塗ってみたところ、見事に目立たなくなります。

 

このように文字で書くと、いとも簡単ですがなかなかテーブルの表面を削るのは不安がつきまとうかと思います。そんな方のために反ソリウッドでは、オイル仕上げのテーブルメンテナンス講座を開催してきました。わざと輪染みをつけ、ザラついた手触りにしたコーヒーテーブルを紙ヤスリで削り、オイルを塗る工程を実践します。こうすることで、意外と簡単に出来ることがわかったもらえると思います。次回は5月8日(日)の午後14時から吉祥寺ショールームで開催します。

 

オイル仕上げの質感は非常に魅力的だけど、メンテナンスが出来るか心配と躊躇されているような方にぜひご参加頂ければと思っております。

 

賢木@吉祥寺

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