2016.03.29

木材を利用するうえで重要な乾燥にもソリウッドは取り組んでいます。【No.1507】

今日は昨年末に新設した木材乾燥庫内の板をチェックしました。現在入れているのは耳つきテーブル用の板で、材種はウォールナット材・クリ材・ミズメ材・イタヤカエデ材です。イタヤカエデ材の含水率の推移はほぼ毎日Instagramで報告しています。木材の乾燥具合は含水率という数値で判断します。含水率を計測するには木材水分計を使うと便利です。私はハンディータイプの水分計を使用しています。材にセンサー部分を当ててスイッチを押すとすぐに含水率が画面に表示されます。その画面を写真で撮影してInstagramにアップしています。

こちらが今朝の含水率です。1ヶ月ちょっと前にこの板は含水率が約30%でした。そこから木材乾燥庫に入れて徐々に含水率が下がってきました。10%を切ればかなり乾燥したと言えるでしょう。カエデ材は水分が抜ける過程で木材のカタチが大きく変化します。乾燥中に反りや捻れが多くでるのがカエデ材です。なのでカエデ材は乾燥が難しい材として知られています。

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こちらは以前に人工乾燥庫に入れたイタヤカエデ材です。大きく反っているのが分かると思います。上に板を置いてあってもこれだけ反り上がってしまうんです。自然のパワーって凄いですよね。ここまで大きく反ってしまうと幅広く使用することが出来なくなってしまいます。真ん中でカットとして使うことになると思います。カエデ材はこうなる可能性が高いので、幅広い材を仕入れることが出来てもあまり高望みしないようにしています。

現在乾燥庫に入れているカエデ材はもう少し乾燥させます。計測地点は10%を切っていますが、中心部分などはまだ12%ぐらい含水率があります。板の端の方は水分が抜けやすいです。特に切断断面である木口からは水分がどんどん抜けていきます。しかし、木口から離れた板の中心部分はなかなか水分が抜けません。なので板の中心部分の含水率が大切になってきます。周辺部がいくら10%以下になっていても中心部分にまだ水分が残っていると十分に乾燥したとは言えません。

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こちらは同時期に乾燥庫に入れたウォールナット材の含水率です。これは板の中心部分を計測したものですが、25.6%とまだ水分が残っています。木口付近などは8%ぐらいになっているのですが、中心部分だけこのように水分が残っています。実は同時期に同じ丸太から製材したウォールナットの板を乾燥庫に入れておいたのですが、そちらの板は中心部分でも10%を切っているんですね。不思議です。はじめにこちらの乾いていた板の含水率を計測したので、当然もう1枚の方も乾いていると思っていました。ところがこれがとんだ間違いでした。いやー、こういう事もあるんです。乾燥しているかどうかは目で見ても分からないし、手で触っても分かりません。水分計の数値に頼るしかありません。そして1枚1枚ちゃんと計測するしかないんですね。

さらに中心部がまだ乾いていなかった板ですが、縦反りが激しく出ていました。そうした事と含水率との関係は正直よく分かりません。が、もしかしたら関係あるかもしれません。ウォールナット材は縦反りが激しい板がちょくちょくあります。あまりそういう印象はなかったんですが、今後はウォールナット材の縦反りにも注意していたないといけないですね。

ミズメ材はバッチリ乾燥していました。これらはこれからどう木取りをして、どうはぎ合わせるかを考えます。ミズメ材はカバの仲間です。カバの仲間は比較的水分が早く抜けます。このミズメ材も例外なくちゃんと早めに水分が抜けていました。反りや捻れも少なかったので上手く乾燥できたと思います。

これからもInstagramでは乾燥庫の含水率計測値を公開していきますので、興味がある方はフォローをお願いします。とは言いましたが、興味がある人なんて滅多にいないですよね……

瑞木@相模湖

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