2016.03.14

最近ググッと人気が上がってきたチェリー材無垢テーブルや椅子。【No.1492】

ソリウッドでは様々の樹種を取り扱っています。が、よくオーダーを受ける樹種は限られています。人気なのは、ウォールナット材とチェリー材。ここ数年はウォールナット材の人気が1番です。でも、直近ではチェリー材のテーブルや椅子の注文を多く頂いています。ここ数ヶ月ではチェリー材が1番人気です。

チェリー材は、アメリカンチェリー材やブラックチェリー材とも呼ばれています。どれも同じ物を指していて違いはありません。チェリー材は北米大陸に生えています。生産地は主に東の方です。ウォールナット材も東の方で採れる樹種です。昔から高級家具材として人気のあるチェリー材ですが、近年はウォールナット材の影に隠れてあまり注目されていません。しかし、穏やかな木目と味わい深い色へ変化する性質からチェリー材をこよなく愛する愛好家も多くいらっしゃいます。ソリウッドの木工教室でもチェリー材が好きでチェリー材で数多くの作品を制作している生徒さんもいらっしゃいます。

チェリーは日本語にするとサクラですね。日本では、サクラというとソメイヨシノを代表とする花を楽しむための木という印象があります。ソメイヨシノは観賞用に品種改良されたもので、家具などの材料に使われることはほとんどありません。公園などに生えているソメイヨシノを想い浮かべてもらうと、結構複雑なカタチをしていますよね。幹も枝もよじれているものが多いです。真っ直ぐに生えているソメイヨシノの木はあまり見掛けません。また、樹齢を重ねると幹の内部が空洞になっていきます。なので、製材しても使用できるような板が少ないんですね。

では、日本のサクラは家具には使われていないのかといえばそうではありません。家具によく使われるサクラはヤマザクラです。ヤマザクラは天然種であって日本各地に生えています。ヤマザクラの花は、葉とほぼ同時に咲きます。ソメイヨシノは花が咲いて、後から葉が開きます。なので花だけを楽しむ時期があります。しかし,ヤマザクラは同時に葉も開いてしまうので、すぐに葉桜になってしまいます。相模湖工房にも1本ヤマザクラが生えています。ソメイヨシノよりも少し遅い時期に花を開かせます。でもすぐに葉桜になるので、花だけを楽しめる日はわずかです。

昔からヤマザクラ材は版画の版木としてよく使われていました。いまでも版画を彫る場合はヤマザクラを使用するようです。家具として使うヤマザクラ材はある程度幅が広いものですが、そうしたヤマザクラの木はほんとうに少なくなってしまったそうです。良質なヤマザクラ材はなかなか手に入らない貴重なものになってしまいました。材木市場でも時々見掛けますが、良材はとても高価です。ヤマザクラ材は乾燥が難しい樹種です。乾燥中に大きく反ってしまうことがあります。特に捻れて育ったヤマザクラ材は特に反りやすいです。私も何枚かヤマザクラ材を乾燥させましたが、乾燥に捻れて有効に使用できなくなった板が何枚かあります。私の経験によると、目の粗いヤマザクラ材は大きく反ります。目が詰まっている材はそれほど反りが大きくならない傾向にあります。どちらにしても乾燥をさせてしまえば、安定性は良いように感じます。

北米産のチェリー材はヤマザクラ材に比べると、乾燥はしやすいです。大きく捻れることも多くはありません。割とスムーズに水分も抜けます。

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チェリー材のHUGチェアです。チェリー材は供給量が安定しているため多くのメーカーが使用しています。もちろんソリウッドでもテーブルを製作しています。椅子は宮崎椅子製作所さんとISU-WORKSさんの椅子でチェリー材を選択できます。

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耳つきテーブルとISU-WORKSの椅子を合わせるとこんな感じになります。納品したてのチェリー材家具は少しピンクがかったオレンジ色をしています。時間が経つにつれてだんだんと色が濃くなっていきます。最終的には艶のある赤茶色まで変化します。変化した色がまた素敵なんです。私の部屋で使っているチェリー材の椅子も良い色になってきました。色の変化が楽しめるのがチェリー材の特徴です。

ストレートカットテーブル用の質の良いチェリー材が数台分確保できています。耳つき2枚はぎテーブル用のチェリー材も随時乾燥させています。乾燥には時間が掛かるため、すぐにテーブルにはできませんがこちらは10数台分の板があります。少しづづ乾燥庫に入れています。乾燥が終了した板はWebぺージにアップしたり、吉祥寺ショールームに展示したりします。

チェリー材が気になる方は吉祥寺ショールームまでお問い合わせください。

瑞木@相模湖

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