2016.03.10

宮崎椅子製作所の椅子の価格改訂と新樹種について【No.1488】

ソリウッドで扱っている椅子メーカーの1つ、宮崎椅子製作所さんから2016年4月1日受注分からの価格改定の知らせがありました。こちらのブログでも何回か触れてはきましたが、無垢材家具の原料となる原木の価格は数年前から高騰しており製作コストの高止まりが続いている状況です。今回の宮崎椅子製作所さんの価格改定も、こうした理由によるものです。同じ家具製作工房として、価格を上げることが心苦しいところもありますが、致し方ないと考えています。

詳細な価格につきましては順次ソリウッドのウェブにも掲載していきますが、おおよそ5〜15%ほどの値上げとなります。特に、価格高騰が著しいナラ材やウォールナット材のものが値上げ幅が多くなる傾向にあります。新しい価格につきましては、4月1日受注分からの適用となります。3月30日までにご注文頂いた分につきましては従来の価格での対応となります。

また、おなじく4月1日より新たに2種の樹種がラインナップに加わります。以前行われた展示会ですでに発表はされていましたが、正式な受注が行えるようになります。新たに追加されるのは、レッドオーク材とケヤキ材です。

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レッドオークはアメリカ東部に多く分布している北米産のコナラ属の木です。北米産のオーク材だとこのレッドオークとホワイトオークが有名で最近では多くの家具に使われています。ホワイトオークは、導管が埋まっているため、液体を入れても漏れないということで樽などに使われてきました。レッドオークには導管が埋まっている特質がないため、樽には使われないそうです。木目をみていると、レッドオークとホワイトオークの区別をつけるのは、なかなか難しいです。名前の通り、レッドオークのほうが赤味がかかっていると言われますが、明らかな違いはなくホワイトオークに比べるとワントーンぐらい色が濃いと感じるくらいです。赤味がかっている木材で有名なブビンガ材やブラックチェリー材ほど、赤味はありません。

ケヤキ材はいわずと知れた国産広葉樹の王様とも呼ばれる木です。公園や街路樹として植えられているので、我々にとっては身近な木ともいえます。製材された木材はオレンジがかった茶褐色をしています。木目ははっきりとしていわゆる木っぽいタケノコ型の模様がしっかりとでます。通常の木目も非常に綺麗ですが、いくつもの円が重なるような模様や小さい玉が点々と散らばるような模様がでる玉杢と言われる木目も価値が高いとされています。

ケヤキは昔から家具に使われています。1枚板の耳つきテーブルや箪笥がメインでした。そのため、椅子の素材として使われることはあまりありませんでした。今回、宮崎椅子製作所さんがケヤキ材をラインナップに入れるということで、非常に面白いことだと思いました。ソリウッドでもケヤキの耳つきテーブルを製作することがあります。これまでは、ケヤキ材のテーブルをご購入頂いた方が椅子も木の椅子にしたいといった場合、同じケヤキ材の椅子がなく替わりに似たような色味のチェリー材のものをあわせることが多かったです。これからは同じケヤキ材を選ぶことができるので、コーディネートのバリエーションが増えることになります。

レッドオーク材とケヤキ材の椅子の気になるお値段ですが、価格帯としては真ん中ぐらいのものになります。宮崎椅子製作所さんの椅子の場合、これまでは、ブナ、ホワイトアッシュ→メープル→チェリー→ナラ、ウォールナットという順で価格が高くなっていました。今回の価格改定によって、ブナ→ホワイトアッシュ→メープル→レッドオーク→ケヤキ→チェリー→ナラ→ウォールナットいった順になります。価格的にもレッドオークやケヤキは選びやすいものになります。

新しい樹種の発売は4月1日以降となりますが、興味のある方は検討してみてください。

賢木@吉祥寺

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