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家具屋で働く双子のブログ
個性的な板ってなんだ?【No.1337】
先日のブログで瑞木@相模湖が吉祥寺ショールームに展示している耳つき天板について解説している動画をアップしています。耳つき天板などに興味がある方はぜひ見てみてください。
耳つきテーブル天板を紹介するための動画を撮影しました【No.1332】
こちらで紹介しているのはウォールナット材耳つき天板です。サイズはW1650×D840 t=47mmになります。4本脚の脚を製作してお届けすることになりますが、脚込みの価格で¥327,240(税込み)となります。
さて、動画の中で瑞木@相模湖は左側の板を「個性的な表情」、右側の板を「優等生的な板」と表現しています。天板をみてみると確かに表情の違う2枚の板が使われています。擬人的な表現なので、木材についてそのようにいわれてもピンとこないかもしれません。そこで、今日はこの「個性的な表情」について深堀りしていきたいと思います。
まず、一般的な木材は丸太からそれぞれの板に製材するときの刃の入れ方で、おおよその木目が決まります。丸太を横にした状態で地面に平行して刃をいれて製材したものを「板目」と呼びます。板目の板には、たけのこの外見のような模様が縦に重なるような木目をしています。多くの方が木材と想像して思い浮かべるのがこの板目の模様だと思います。
板目の他に柾目といわれる製材方法があります。柾目は鋸の刃を材の中心部分にむけて製材して板を取り出す方法です。柾目では、板目のようなたけのこ型の模様はでません。まっすぐいくつもの線がはいったような模様が現れるのが柾目の特徴です。
こちらはブビンガ材の柾目板をつかったテーブルです。柾目の板はテーブル用天板としても使われることはありますが、家の中の造作材でも多くみることができます。階段の踏み板であったり、キッチン下の収納の扉などには柾目材の突き板がよく使われています。
上の2つの写真は、それぞれ板目と柾目の特徴がしっかりと出ています。
丸太を製材する際に、写真のような綺麗で整った板がとれると製材している人はホッとすると思います。やはり木目が整ってキレイな板のほうが価格も高くなりますので。板を生産する立場にたっても「優等生」になります。
では、「個性的な」板とはどんなものでしょうか?
基本的には個性的な板といわれるものも木目の出方は板目か柾目が基本になります。ところが、立木の状態で枝などがあった部分、曲がっていてそこに重さがかかっていた部分には、木目の出方に変化がでてきます。枝があった部分は節と呼ばれます。節は枝がある部分を幹が成長して包みこんだ状態の部分です。節の中には「死節」といって枝が枯れてから幹が包み込んだものがあります。「死節」だと組織がつながりあっていないので、枝だっと部分がごろっと抜け落ちる事があります。穴があいてしまった部分は樹脂で埋め平滑に仕上げるようにします。
節は板の欠点と言われる事があります。ですが、節の周りには変化にとんだ面白い木目がでる率が高いです。
こんな感じや
こんな感じです。キレイに整った木目より味わいがあると思いませんか?
節が欠点とされるのは、穴があいたり、節の端に亀裂が入ったり、見た目的に目玉みたいにみえるといった点があるあからです。目玉に見える点については致し方ありませんが、前2つについては樹脂で埋めるなどして対処が可能です。ですので、欠点として排除せずに自然の面白さや不思議さを存分に味わるほうがいいかなと個人的には思っています。こういった部分はそれ単体でみると変に見える事もありますが、天板の一部にある程度でしたらそこまで目立たず、むしろ良いアクセントになります。そして、唯一無二の個性的な天板となるのです。
ソリウッドでは、耳つきテーブルの場合は節や入り皮などがはいった天板も積極的に販売しています。そういったところを欠点とするには惜しいぐらい木目や表情がかっこいいですので、ぜひそういった板の個性的な部分を見てやってください。
賢木@吉祥寺
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