2015.10.03

過去に製作した中で印象に残っている耳つきテーブルを紹介します。その2【No.1329】

今日は暖かく過ごし易い天気でした。雨や寒い日が続いていたので、なんだか嬉しい気分になりました。けど、こうした季節の変わり目は体調を崩しやすいですよね。私もなんがか鼻の調子がよくないです。鼻炎の症状がでています。気温が急激に変化したりするとこういう症状がでます。皆さんも体調管理には気をつけてくださいね。

さて、今日のブログは昨日の続きです。昨日のブログエントリーを読んでいない方はこちらからどうぞ。過去に製作した耳つきテーブルの中で私が木の表情を上手く引き出せたなと思った天板を紹介しました。今日も引き続きこうした耳つきテーブル天板を紹介します。

綺麗な天板と思うかどうかは人それぞれに感覚で違うと思います。だれが見ても綺麗な天板というのが存在するかもしれませんが、木は多様性をもった素材なのでその守備範囲はとても広いです。なので、個性的な天板というものも存在します。私はどちらかというと個性的な天板を高く評価しがちですが…

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チェリー材の耳つき2枚はぎテーブルです。チェリー材はソリウッドが得意とする樹種の1つです。チェリー材は北米産の広葉樹材です。ウォールナット材と共に北米産広葉樹材の代表格です。今はウォールナット材に人気をもっていかれていますが、上質な広葉樹材として世界中で使われてきています。チェリー材はそんなに太く成長しないようです。そのため1枚板テーブルになるような幅広い板が採れる丸太がほとんど存在しません。チェリー材の1枚板テーブルを探すのは至難の業です。探せばそのような板がないことはないですが、とても貴重なためとても高額になってしまいます。チェリー材1枚板テーブルというのは現実的な選択ではないです。

幅500mmほどの板は手に入れる事ができます。こうした板は丸太のまま日本に入ってきて日本で製材された板です。ソリウッドではこうした板を材木市場や材木屋さんから仕入れています。上の写真の板は材木市場で仕入れてソリウッドで乾燥させた板です。W2100mmありますが、節がありません。チェリーは小さい節が入りやすい樹種です。が、この板は節がありません。節がない板を無節の板と呼びます。無節の板は貴重です。そうした意味でこのテーブル天板は記憶に残っています。

続いてはこちらの耳つきテーブルです。
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カバ材の耳つき2枚はぎテーブルです。北海道産のマカバ材です。真の樺と書いてマカバと呼びます。植物学的にはウダイカンバと呼ばれている木です。ウダイカンバ材の特徴はその色です。心材は濃い赤褐色をしています。色が濃いものほど価値が高いです。流通量の多いカバ材はダケカンバという木です。ダケカンバ材はウダイカンバ材ほど濃い色をしていません。赤味も少なく薄い褐色をしています。

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こちらがダケカンバ材の耳つきテーブルです。心材の色がウダイカンバより薄いですね。

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木目のアップです。カバ材らしい緻密も木目をしています。目が詰まっていて文句のない綺麗さです。節があるのが少し残念ですが、ほぼ完璧な板です。このようなカバ材の天板は今後なかなか手に入らないと考えています。良質なマカバ材の産出はとても少なくなっています。本当に綺麗な丸太はツキ板に使用されています。ツキ板クラスという言葉があります。節がなく綺麗な丸の丸太で最高ランクのものを”ツキ板クラス”と呼んでいます。無垢材用に製材される丸太はツキ板クラスより若干下がったレベルのものですが、それでもとても綺麗な木目で楽しませてくれます。

今日紹介したのは個性派というより正統派の美しさをもった耳つきテーブル天板でした。昨日紹介したような個性派も、今日紹介したような正統派も木の魅力を伝えられるようなテーブル天板を今後も作り続けていきたいです。

瑞木@相模湖

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