2015.04.12

ケヤキの耳つきテーブルとチェリーの椅子とベンチ

昨日の土曜日、午前中のスッキリしないお天気ではありましたが、ダイニングテーブルと椅子2脚、ベンチを納品してきました。オイル仕上げの家具の場合、水については気をつけなければいけないので、雨の日の納品については少々ナーバスになります。水を吸わない緩衝剤で巻いていくので、直接水に濡れることはないですが、屋根や体についた水滴が垂れてくることもありますので、気が抜けません。

さて、納品が無事に終わり、写真を撮らせて頂きました。

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テーブルはケヤキ材の耳つきで、サイズはW1300×D920のブックマッチ天板です。ブックマッチとは丸太の状態で製材された上下隣あっている板を本を開くように広げた状態で接ぎ合わせた天板をいいます。ほぼ左右対称の木目が現れます。

ケヤキは国産材の代表格ともいえる木で、街路樹としても多く植えられているので日本人にとっては、なじみの木と言えるでしょう。製材された材木としても強度があり、家具にも多く使われてきました。色味はオレンジがかった褐色で、木目は明瞭で山型の木目がはっきりとでます。

テーブルに合わせて選んで頂いたのは、チェリー材のベンチ(ソリウッドオリジナルデザイン)とHUGチェア(isu-works)2脚です。ちなみに、ダイニングテーブルの脚もチェリー材になります。

ケヤキのテーブルをご注文頂いた場合、脚のケヤキ材が入手しづらいので、他の樹種で製作することが多いです。これまで納めてきたものだと、ブビンガ材、チェリー材、カバ材などで製作してきました。また、黒色に塗りつぶし塗装をした脚も合います。色味を近いものにするなら、チェリー材がオススメです。出来た当初は脚のほうが薄く見えますが、そのうちに徐々に色が濃くなってきます。

その他、重厚感を重視するならブビンガ材、少し明るめの印象にしたいならカバ材、モダンな印象にしたいなら黒色着色と好みに合わせて選んで頂くのが良いと思います。ですが、近年ブビンガ材の在庫が少なくなり脚が作れない場合もありますので、ご希望の場合は事前にお問い合わせください。

さて、このブログでも何回かケヤキにスポットを当てたエントリーを書いてきましたが、ケヤキの人気は下降傾向にあります。昔に比べるとキレイな木目の良材の数が減ってきているのもありますが、国産広葉樹の中では流通量はそれなりにある樹種です。見た目の問題で「和風」といった点が避けれる要素になっているようです。

確かにケヤキといえば、畳の上にある1枚板の座卓を思い浮かべる方も多いと思います。ですが、少し工夫すれば洋風のダイニングルームにばっちり合わせることが出来ると思っています。私がこの仕事を初めてからケヤキのテーブルの納品に立ち会いましたが、いずれも洋室へのお届けでした。今回お届けしたお宅もフローリング張りのマンションの1室でした。「和風」になりすぎないポイントは脚の樹種だと考えています。チェリーやカバのような木目があまり目立たない樹種や着色した脚にすると、「和風」感が薄らぎます。

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こちらも洋室に納品したケヤキの耳つき2枚はぎテーブルです。

ソリウッドで使う耳つきの板は材木市場で仕入れてくるものが多いです。仕入れ担当の瑞木@相模湖も2枚はぎで25万程度の価格帯で販売出来そうな板があればケヤキも競りに積極的に参加しているようです。製作できる準備が整ったら、ウェブにもアップしていくのでケヤキ材に興味がある方は、時折チェックしてもらえると嬉しいです。

さて、ケヤキ材について、もう1つ新着情報をお伝えしておきます。

ソリウッドでも扱いのある宮崎椅子製作所さんが選べる樹種のラインナップにケヤキを加えるとの連絡が来ています。価格帯についてはまだ発表がないのですが、近いうちに詳細がはっきりしてくるはずです。個人的には、日本らしい木材であるケヤキが多くの人に使って頂ければ良いと思っていますし、海外への輸出なども増えてくれば材木業界にも一筋の光が見えてくるのではと考えています。

賢木@吉祥寺

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