2015.03.27

製作するのに手間は掛かるけど、自然の面白み満載の板に出会うとワクワクします。

本日3月27日、日本のプロ野球の2015年シーズンが開幕しました。僕はプロ野球を観るのが大好きなので、ここ2週間ぐらい開幕が待ち遠しくてワクワクしてました。やっぱりワクワクすることって大事ですよね。これは仕事でもそうです。

皆さん、仕事でワクワクすることってありますか?長い間同じ仕事をしているとワクワク感というのは減ってくるかもしれません。でもやっぱりいつまでもワクワクしていたいものですよね。

幸い、僕らが扱っている木材というのは天然素材であるが上に、人間の予想を遙かに超えるような不思議なことがいっぱいあります。それゆえ、ワクワクすることがたくさんあります。

まず、木材との出会いでワクワクします。耳つきテーブル用の板を買い付けるために月1回、材木市場に出向いています。今月はどんな板に会えるのかワクワクします。結構な時間を掛けて材木市場に行きますが、毎回楽しみです。

板を買い付ける際にはいろいろな事を考えています。まず第1に考える事は、売れる製品になることです。売れる製品となると価格というのが非常に大きな割合を占めてきます。テーブルなどの家具はあくまで実用品であります。なかにはいるかも知れませんが、テーブルコレクターという方はほとんどいないでしょう。自宅のありとあらゆる所にテーブルがあって、テーブルを保管するために倉庫まで借りているなんて人の話を聞いた事はありません。皆さんの周りにもそんな人はいないですよね?なので、あまりに高額になる板の買い付けはしていません。

一般的には、幅が広くて1枚でテーブルになる板が価値が高いとされています。それはその通りですが、そうじゃない板にも綺麗な天板になる要素をもった板というのがあります。中には、誰も買い手がいないような板もあります。そうした板の中には、少し手間を掛けてあげるだけで素晴らしい天板になるような板もたくさんあります。このような板との出会いがあると本当にワクワクします。

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例えばこの板なんかはその典型です。まず形が良くないです。そのままテーブル天板にするにはあまりに変形です。さらにフケや腐朽菌が入っています。パッと見た感じは使いにくい板だなと思います。でも、僕は”この板は面白い物が出来る”と思って買い付けました。他に欲しいと思った方はいなく、手頃な価格で入手できました。そして、この板から製作したのがこちらのデスクです。

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この天板の模様は綺麗です。腐朽菌、入り皮、割れ、杢など自然が作り出す様々な造形が1つの天板に現れていて見ていて飽きません。ショールームに展示していた所、気に入った方がいて購入して頂けました。だいぶスッキリした形になるまでカットはしましたけど、板の表情を活かせた使い方が出来たと思います。

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このテーブルも個性的に仕上がったワクワク感の強かったものです。この板は橋の方で白太の割合を多かったので、1枚でテーブルになる幅はありますが、さほど高い額にはなりませんでした。この丸太の良い所は、かなり高額で取引されていたと思います。でもそれらの板がこれに勝る個性的な天板になったかは疑問です。この板だからこそ白太の入り具合の絶妙なバランス、縮み杢の入り方など面白み満載の天板になりました。

見てきたように板の買い付けはワクワク要素が満載なんです。今日紹介したのは派手な板ばかりですが、地味で確実に良い仕事をする板もあります。こうした板はワクワク感は少ないですが、出来上がった時の”やっぱり良い仕事してくれるわあ”という満足感を味わう事ができます。

今日はプロ野球開幕でワクワクしたことから、仕事でのワクワクする出来事について書きました。もう一つ、ワクワクする仕事に木材の乾燥があります。これについても近いうちに書いてみます。

瑞木@相模湖

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