2015.03.28

プロ野球で使うバットも無垢材です。なので、扱い方や乾燥など似ている部分もあります。

さあ、3月も残すところわずかとなってきました。29日(日)にはソリウッドの吉祥寺ショールームにて、『ソリウッドテーブル選び方講座~無垢材テーブルを選ぶ際に知っておくべき3つのこと』が開催されます。14:00に始めます。それまでに吉祥寺ショールームに来て頂ければ参加することができます。事前の予約は必要ありません。無料の講座ですので、お気軽に参加してください。押し売りなどもしませんので、怖がらずに参加してくださいね。

テーブル選び方講座について詳しくはタイトル上のバナーをクリックしてください。詳細ページに飛びます。29日は参加できないよという方もご心配なく。4月にも同じ講座を開催する予定になっています。4月は26日(日)の14:00から開催する予定です。こちらの講座に関しては近いうちにソリウッドのWebサイト上に情報を掲載致します。

さて、プロ野球が開幕しました。昨日のブログエントリーもこんな感じでスタートしましたが…… 私の大学時代の友人にもプロ野球好きな人が何人かいます。そうした人達のツイッター上では、プロ野球開幕に伴って野球ネタのツイートが増えています。私も個人アカウントでは野球ネタのツイートが多くなっています。野球ネタのやりとりで、ある選手のホームランの話題になり、そこから”ボールの反発係数が上がってんじゃないの?”という話題になり、いや”ひいきのチームが全然打ててないからボールの反発係数は下がってるだろ”みたいな流れがありました。そうなると私はボールよりもバットの方に関心がでてきちゃうんですね。なぜなら、プロ野球で使用しているバットは木製だからです。

我々が製作している家具も木製です。木製家具の中でも無垢材家具というジャンルを専門にしています。日本のプロ野球で使用が認められているバットは、1本の木材から作られたバットだけです。無垢材である必要があるんですね。さらに言うと2本以上の角材を貼り合わせて作られているものは使用できません。

無垢の木材を使用するうえで、避けて通る事のできない行程は乾燥です。木は乾燥させないと使用することができません。伐採されたばかりの木は水分を多く含んでいます。触ると湿っているのを感じる事ができます。水分を多く含んでいる木材は、重くて、強度も弱いです。そのまま置いておくと自然に水分が抜けていきます。大量に水分が含まれていたものから水分が抜ければ体積は減ります。なので、仮に製材されたばかりの角材からバットを製作すると、使っているうちに段々と細くなって、軽くなっていきます。(実際は水分が抜ける過程で割れが発生してバットとして使用することは出来なくなると思います。)

というわけで各バットメーカーさんも木材の乾燥にはとても気をつかってやっていると思います。少し調べてみましたが、バットに最適と言われている乾燥具合と無垢材家具で最適と言われている乾燥具合はほぼ一緒です。木材の乾燥具合を知るためには含水率を計測します。含水率は水分計という計測器で測ることができます。

バットに最適な含水率は約8~10%だそうです。家具に使用する木材の最適含水率も約8~10%になります。このぐらいの含水率の木材が一番強度がでて、加工のしやすさ、接着のしやすさ、塗装のしやすさが一番になります。ちなみに木材住宅の柱や梁に使われている木材の含水率は約15~20%です。

含水率を最適な水準まで下げた乾燥材でも、周辺の空気の影響を受けて水分を吸ったり、放出したりします。木製バットも同様に水分を吸ったり、放出したりします。そのため夏と冬では、バットの重さは変わってきます。乾燥している地域で使っていれば軽くなりますし、湿気の多い地域で使っていれば重くなります。

ということを考えると選手の打撃成績とバットの関係は意外と無視できない要素かもしれません。イチロー選手はバットの管理にとても気を使っていると聞いたことがあります。乾燥材を入れたケースにきれいに並べて保管しているそうです。

日本のプロ野球球団は2月に沖縄県や九州地方でキャンプをします。1ヶ月間滞在して練習をします。シーズン中に使う道具を試したりもするはずです。キャンプ中に打撃の調子がとても良かった選手が、オープン戦や公式戦が始まると途端に調子が悪くなる選手がいます。いろいろと要素があるので一概には言えませんが、バットの重さが変わることも1つの要因になるのではないでしょうか?

沖縄の海の近くの球場で1ヶ月間練習した後に、いきなりに北海道のドーム球場に移動して野球をしたらバットも環境の変化の影響を受けるはずです。わずか数グラムの変化ではありますが、プロのスポーツの世界なら大きな違いかもしれません。

そこで提案です。バットの重さを変わって欲しくないのなら、ラップで密封してしまうのはどうでしょう?我々も薄くした板など変化を受けやすい板にラップをして保管することがあります。毛布に包むという方法が一般的ですが、より空気と遮断させるためにはラップで巻く方が効果的です。こういうことって既に行われているんですかね?

あるいは前もって移動先の球場にバットを送っておいて環境に馴染ませておくとか。現実的には無理かもしれませんが…

もう少しバットと乾燥について書きたいことがあるのですが、長くなったとの続きはまた今度。

150328_1.jpg
人工乾燥時に水分が抜けやすい木口にラップを巻いて、水分を抜けにくくしています。少し状況は違いますが、こんな感じラップをすれば周りの空気の影響を受けにくくなります。

瑞木@相模湖

お問い合わせContact

TEL:0422-21-8487
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町2-28-3 2F
(営業時間: 12:30〜18:00/定休日:火・水曜日)
お問い合わせフォーム
Facebook Twitter Instagram Pinterest