2014.12.22

国産材の耳つきテーブル用板が工房に到着しました。

12月の木材市場で仕入れた板が相模湖工房に到着しました。本当は先週末に届く予定でしたが、東海地方の大雪のためちょっと延期になりました。今回はいつもより枚数が多めでトラック一杯になりました。

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製材されたばかりの板が多いです。まだ樹皮もついたままの状態、これから乾燥をさせます。板をそのまま重ねて置いておくのはさけなければいけません。重ねた状態だと風が通らないので乾燥が進んでくれません。さらに板に含まれている水分でカビだらけになってしまいます。必ず桟積みする必要があります。今日はとりあえず桟積みしました。それほど幅が広い板ではないですが、製材されたばかりで水分をたくさん含んだ板は相当重いです。桟積みするだけで結構な労働に。

今回仕入れた板は国産のものがほとんどでした。ミズメ、トチ、サクラ、カエデといった国産材です。特に国産材を選んだ訳ではありませんが、結果として国産材が多くなりました。皆さん、木材の国内自給率をご存知ですか?

平成24年のデータで27.9%だそうです。以外に低いと思われた方が多いのではないでしょうか?日本国土の7割は森林と言われていますが、そこに生えている木は木材としてはあまり使われていないんですね。いろいろな理由があると思いますが、山を持つという文化が根付いていないのが1番の原因だと思います。

アメリカは山を持つ文化が定着していると言われています。先祖代々受け継がれてきた山を次世代に受け渡すということに誇りをもって山を維持している人が多いんですね。アメリカの木材供給を支えているのはこうした小規模な林業の集合体です。

日本政府も木材自給率を上げる目標を持っていろいろと政策を実施しているようですが、いまいち結果がでていない印象です。2020年までに木材自給率20%にもっていくという目標は果たして達成できるんですかね?

無垢材家具の現場でも、輸入材に頼らざるを得ない状況です。ソリウッドのテーブルで定番材はすべて輸入材です。1番人気のウォールナット材、2番人気のチェリー材は共に北米からの輸入材です。ナラ材・タモ材はロシアからの入ってきます。白っぽい木材の代表、メープル材も北米からの輸入されています。東北地方に多く生えているブナ材も木材として使っているのは輸入材が多くなっています。国産材でいつでも量を確保できる木材はとても少なく、定番としては扱いにくくなっています。

でも1点物の耳つきテーブルなら国産材を使うことができます。ケヤキ・トチは幅広い板がまだあります。1枚板でテーブルになる国産材はケヤキとトチぐらいですが、2枚はぎ〜4枚はぎとなると選択肢は広がっていきます。カバ材・カエデ材・ヤマザクラ材・ミズメ材と木目が綺麗な国産材を使うことできます。もちろん、ウォールナット材、チェリー材といった輸入材の耳つきテーブルを作っています。とにかく国産材を使わないことには、山を育む文化が定着しません。すぐに定着するもではないと分かっていますが、出来る事はやっていきたい。そんな思いで、耳つきテーブルの仕入れ、製作をしています。かっこいいテーブルを作れば、国産広葉樹に興味をもってくれる人が増えていくかもしれません。

今日工房に到着した板は2枚はぎテーブル天板用が多いです。それもどちらかというと、癖のある木目の板です。節があったり、入り皮があったりと面白みがある板を多めにチョイスしました。年明けになるかもしれませんが、1枚1枚計測し、写真を撮ってどんな風に使うが想像していきます。実際に製作するのは乾燥後なので、まだ時間が掛かります。乾燥をあせって、早めに乾燥庫に入れると良いことがないので、しっかりと時間をとって外の空気に触れさせ、ゆっくり乾燥させていこうと思っています。

瑞木@相模湖

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