2014.12.09

チェンソーを使い始めて、メンテナンスの重要性を改めて知ることができました。

昨日のブログエントリーでは耳つきテーブルを製作する大きな板を荒木取りするために、チェンソーを使うということを書きました。耳つきテーブルの製作強化ということで僕もチェンソーを使って荒木取りをする作業をしています。チェンソーという道具は今まで使ったことがありませんでした。チェンソーを使っている現場はたくさん見てきました。見ていると簡単に切れてるように感じますが、実際に使ってみるとなかなか難しいです。

しかし、チェンソーを使い始めた事で道具の手入れの大切ということを改めて学びました。ソリウッドにあるチェンソーはかなり古いモデルですが、耳つき板をカットする程度にはまだ充分に活躍してくれます。でもあまり手入れはされてはいませんでした。毎日のように使う道具ではないので、忙しいなかついつい手入れを怠ってしまいます。

そこでチェンソーを知る意味も込めて掃除をしました。チェンソーはオイルを刃に供給しながら動きます。そのため、オイルを含んだ木屑が本体の至る所に付着してしまいます。オイルを含んでいるのでベッタリとくっついて取るのに苦労します。バラせる部分はバラしながら付着した木屑を取り除きました。これだけでもだいぶ綺麗になりました。掃除をしただけでも、愛着が湧くものです。メンテナンスをすることで愛着が湧くようになるという話はいろいろな所で語られています。今回僕はチェンソーの掃除をすることで愛着をもって接することができるようになりました。やっぱりメンテナンスは効果絶大です。

ソリウッドで製作しているオイル仕上げの無垢材テーブルも永い間綺麗に使うためにはメンテナンスが欠かせません。使用していると段々とオイル成分が抜けて潤いが足りなくなります。人間の肌と同じように無垢材にも潤いは大切です。潤っているからこそスベスベの心地よい触り心地を楽しませてくれるんです。

こまめにメンテナンスをすることで1回のメンテナンス時間は短縮させることができます。チェンソーのようにたまりにたまった木屑を掃除するのは時間が掛かります。面倒でもあります。多少面倒でも使ったらウエスで木屑を拭き取っておくだけでも効果があります。メンテナンスの基本はこまめに行うです。オイル仕上げの無垢材テーブルの場合は半年から1年に1回ぐらいはオイルで潤わせてあげてください。

話をチェンソーに戻します。チェンソーも刃物なので、使っていくうちに切れ味が落ちます。カンナやノミといった大工道具と同じで切れ味が落ちたら研ぐ必要があります。チェンソーの場合はノコギリと同じように目立てという作業をします。(替え刃式ノコギリの性能が上がったため、ノコギリの目立てという習慣は滅びかけています。目立て職人も激減しています。)

皆さん、チェンソーの目立てはどう行うか知っていますか?

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チェンソーの目立てにはこういった丸棒のヤスリを使います。チェンソーの刃の事をソーチェンと呼んでいますが、ソーチェンにはいくつかの刃が付いています。この刃の1つ1つを棒ヤスリでシュッシュッと研磨します。(ノコギリの目立ても同様の作業をします。ノコギリの刃1つ1つにヤスリを当てて研磨します。 ノコギリの目立てに使用するのは板状のヤスリです。)

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慣れている人は棒ヤスリだけで正確に研磨することが出来ますが、初心者にはこのようなジグが心強いアシストをしてくれます。ソーチェンの目立てで重要なことは、ヤスリを当てる角度のようです。刃の形状によって違いますが、この刃の場合は30°の角度でヤスリを当てていきます。この状態で3回ぐらいシュッシュッシュッとヤスリを当てていきます。

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バーを固定してなるべくぶれないようにしてヤスリを当てていきます。僕自身はまだ全然慣れていなく要領を得ていません。しかし、こういうのは場数を多く踏むことで上達していくはずです。

今回ソーチェンを新しくしました。今まで使っていたソーチェンは刃も小さく(目立てをすれば当然小さくなって行きます。)なっていて、大きさも不揃いになっていました。これでは切れ味が期待できません。実際に今までの刃と新しい刃を比べると切れ味が全然違いました。切れる状態を知らなかったので、こんなもんかなと思っていました。しかし、新しい刃の方が圧倒的に良く切れました。よく切れる刃と切れない刃では作業効率が全然違います。新しい刃にしたら明らかに掛かる時間が減りました。やっぱりメンテナンスは重要です。

自分で目立てした刃ではまだ切っていません。よく切れるように研磨できているのか?時間が空いたときに検証してみようと思っています。目立ても奥が深くて完璧な研磨を身につけるには何十年も掛かってしまうでしょう。とりあえずどうやって研磨すれば切れ味がよくなるのか?当分はこのテーマに答えを出せるように修行していこうと思っています。

瑞木@相模湖

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