2015.02.11

1枚板?2枚はぎ?〜聞き慣れない単語をわかりやすく解説します〜

無垢材テーブルを検討する際に、聞き慣れない単語に出くわす事が多々あると思います。取っ付きにくいと感じる方もいらっしゃると思いますが、単語の意味がわかると、そのテーブルの性能や価値、他の商品との違いがわかってくると比較検討もしやすくなると思います。これまで〜聞き慣れない単語をわかりやすく解説します〜といったサブタイトルをつけていくつか無垢材テーブルや無垢材家具を検討する際に出てくる頻度が高い単語について書いてきました。過去のものはこんな感じです。

無垢材とは?〜聞き慣れない単語をわかりやすく解説します〜

板目と柾目〜聞き慣れない単語をわかりやすく解説します〜

赤身と白太 〜聞き慣れない単語をわかりやすく解説します〜

 今日はこのシリーズ第4弾のブログエントリーになります。

今日取り挙げるのは、1枚板とはぎになります。

1枚板については、その名の通り1枚の板を指します。1枚板テーブルというと、丸太から切り出された1枚の板のみを使って製作したテーブルを指します。無垢材テーブル=1枚板テーブルと思っている方もいらっしゃると思いますが、実はそうではありません。ダイニングテーブルの天板として必要な寸法は、4人掛けのもので長さ1350〜1500ミリ、幅は800〜900ミリぐらいになります。長さについては、これくらいの寸法は1枚の板でとることは、そう難しくはありません。ソリウッドで仕入れている板も長さは2000〜2400ぐらいの板が大半です。

ですが、幅が800〜900ミリある1枚板を入手することは簡単ではありません。そもそも、そこまでの幅が採れるまで成長しない樹種というのもあります。例を挙げるとブラックチェリーやカバ系の樹種が挙げられます。先ほど、1枚でテーブル用天板になる板を入手するのが簡単ではないと書きましたが、正確に書くと手頃な価格で入手することは簡単ではないとなります。1枚の板で1メートル近くなる木というのは、実際に立っている姿をみると、両手を軽く広げたくらい幹の幅がある大木になります。当然、そこまで成長するには、時間が必要になり、木材の価値も高くなります。当然、板の価格も高くなります。板そのものの価格も高くなりますが、その後の乾燥や板の管理、テーブルに仕上げる工程においても、その大きさ故に、手間が多くかかることも少なくありません。樹種にもよりますが、1枚板のテーブルの相場は50万近くといえます。中には、大きな節があったり、割れがあるためにリーズナブルな価格がつけられているものもありますが、相場感はそのぐらいになります。

板を仕入れるために材木屋さんや材木市場にいくと、幅800ミリ以下の丸太や製材された板も沢山見掛けます。むしろそういった1枚ではダイニングテーブルの幅には足らないサイズの板がほとんどです。そこで、そういった板を複数枚、接着させて1つの天板をつくるということをしています。その工程を”はぎ”と呼んでいます。感じで書くと”接ぎ”になります。例えば、1枚の板の幅が500ミリぐらいの樹皮がついた板が2枚あるとします。この2枚を接ぐために、それぞれの板の片側の樹皮部分をカットして平滑にします。その部分に接着剤を塗り、2枚の板を接着させます。樹皮の部分と白太の部分で約100ミリぐらいになりますので、1枚400ミリ前後の板になり、2枚接ぎ合わせて800ミリ前後の天板になります。このように2枚の板を接ぎ合わせて作るテーブル天板を”2枚はぎ”と呼びます。同じように5枚の板を接いだものは”5枚はぎ”となります。

実際の製作例を写真でみていきましょう。

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こちらはウォールナット材の1枚板の天板です。当たり前ですが、接いだ跡がありません。

続いてお2枚はぎの天板です。

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天板の真ん中部分に接いだ跡の線が見えると思います。天板上部のほうがわかりやすいと思います。この線のところで接いだことになります。

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そしてこちらが5枚はぎの天板になります。端の2枚は耳つきの板で、間の3枚は耳を断った板を使っています。

ソリウッドでは、2枚はぎや5〜7枚はぎの天板を中心に製作しています。

今日はこの辺で終わりにしますが、続きは明日書きます。明日は1枚板の天板と2枚や5枚はぎ天板の違いについて書いていきます。

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