2019.06.17

将棋盤、将棋駒に使われている木材。

※2017年11月26日 追記:関連するブログエントリーへのリンクを追加しました。
※2019年 6月17日 改訂 : 内容の一部を変更しました。

最近ちょっと話題になっている将棋界。

将棋盤や駒には木が使われています。駒はプラスチック製もありますが、プロの棋士が対局で使用しているのは木の将棋盤と駒です。昔から将棋盤や駒はそれぞれ最高級の木材が存在します。まずは将棋盤から。

将棋盤に使われる木といったら榧です。”かや”と読みます。あまり馴染みのある木ではないかもしれませんが、日本各地に生えている常緑針葉樹です。針葉樹ですので、真っ直ぐと成長して大きな木も結構あったようです。針葉樹としては硬めの材質です。この硬さが将棋盤に使われるようになった要因な気がします。榧の中でも宮崎県の日向地方で産出された榧は最高級品として知られています。日向榧というブランドになっています。日向榧の将棋盤は数十万円からで高いものは数百万円するものも売られています。

日向榧でも値段に結構な差があります。高いのは四方柾の将棋盤です。四方柾は四面が全て柾目になっているよということです。四方柾は丸太の一部分でしか採ることができません。なので、厚くなればなるほど値段も上がっていきます。厚い四方柾の盤を採るためにそれだけ大きな丸太が必要になります。

榧の将棋盤や碁盤は、音が良いとされています。バチンと響く音が最高なんだそうです。さらに弾力があって疲れにくいそうです。油分が多く含まれているので、長年使用していても艶がなくならず使えば使うほど艶のある飴色になっていくのがなんとも言えない魅力だそうです。

将棋駒はツゲです。漢字だと柘植や黄楊となります。櫛にもよく使われる木材です。ツゲは常緑広葉樹で日本の南の方を中心に生えている木です。硬くて緻密で滑らかな肌ざわりが特徴で、暴れにくいとされています。また、光沢があるので仕上がりがとても綺麗だそうです。ツゲの産地で有名なのが鹿児島県指宿と伊豆諸島の御蔵島です。将棋の駒に使用されるのは御蔵島のツゲが多いそうです。御蔵島のツゲで作られた将棋駒セットは数万円はします。杢の入り方などでも価格が違ってくるようです。

ツゲ以外にはカエデやオノオレカンバの将棋駒もあります。カエデやオノオレカンバはとても硬い木です。彫るのが大変な気がしますが、やはり耐久性を考えて硬い木がいいのでしょうかね。

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残念ながら私の手元にある将棋盤と駒は安物です。将棋盤はスプルースだと思います。駒はプラスチック製です。このブログエントリーを書いていたら木製の将棋駒が欲しくなってきてしまいました。国産黄楊の駒にはなかなか手が届きませんが、いつかちゃんとした木製の駒を手に入れたいですね。

※2017年6月26日にも将棋に使われる木材についてブログを書きました。藤生聡太四段が29連勝という記録を樹立したのにあわせて書いたブログです。合わせてご覧ください。

いい機会なので将棋に使われている木材にも注目してみてください。【No.1961】

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