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家具屋で働く双子のブログ
耳つき板を暮らしに取り入れるためにやっておくべきこと。
ソリウッドが耳つきテーブルの製作でこだわっている点を紹介します。無垢材は自然素材、特に耳つきの無垢板は自然のカタチをそのまま残して我々の生活に取り入れられます。木という自然素材を我々の生活に取り入れるためには、適切な処置を施さないといけない部分もあります。そんな処置の中でソリウッドがこだわっている点は以下の3点です。
板の乾燥を自分たちの手で行う。
使用上問題ない程度に自然に仕上げる。
割れ・節・入り皮の魅力を損なわないように処置する。
木材乾燥は重要。だからこそ自分たちで責任を持つ必要がある。
木を我々の生活に取り入れるためには乾燥という行程がどうしても必要になります。製材された板は水分をたくさん含んでいます。そのまま置いておくと水分が抜けていきます。水分が抜けると当然体積は少なくなります。製材された板は縮むのです。縮む際に、割れたり、反ったり、ねじれたりします。水分が抜けて大気中の水分と釣り合う程度まで含水率が下がると、木は安定してきます。その状態になってから、その反りやネジレを取ってテーブルや椅子、棚を製作していきます。
乾燥していない無垢材を使って家具を製作してしまうと、使っているうちに水分が抜けて縮み、最悪崩壊してしまうことになります。木材の乾燥は、無垢材家具を製作する上でとても重要な要素になります。
この重要な要素を自分たちの手で行わずに、無垢材を使用するのは違和感があります。ということでソリウッドでは無垢材の乾燥をする乾燥庫を導入して使用する木材を乾燥させています。全ての板を自前で乾燥させている訳ではありませんが、耳つきテーブルに使用する耳つき板の多くは、ナマの状態で仕入れて自分たちで乾燥させています。
木材の乾燥は桟積みという状態で外に置いておく天然乾燥と木材乾燥庫に入れて気温や湿度をコントロールして木材を乾燥させる人工乾燥があります。天然乾燥と人工乾燥にはそれぞれにメリット・デメリットがあるので、無垢材を扱う人の考え方によってその乾燥方法は違います。ソリウッドでは、現代の気密性の高い住宅を考慮すると天然乾燥だけでは不十分で人工乾燥庫に入れて含水率を10%まで下げる必要があると考えています。
木材乾燥に必要な要素は、温度・湿度・風。乾燥の善し悪しは、のちのちに大きな影響が出る場合があります。だからこそ、自分たちで責任をもって乾燥させる事が重要。乾燥済みの板を購入した場合も乾燥具合をチェックしてから使用しています。乾燥済みで購入した板でも、乾燥が不十分と判断すれば、乾燥庫に入れて含水率を下げてから使用することもあります。
自然の風合いを残した耳の仕上げ
耳つきテーブルの特徴は、耳です。当たり前ですけど。なので、耳の仕上げ方には十分に注意を払っています。耳は樹皮がついていた部分です。まず、樹皮を剥がします。耳をかっこよく仕上げるためには、耳を傷つけないように樹皮を剥がす必要があります。機械や電動工具を使って樹皮を剥がすことがありますが、いずれの方法も耳をキレイに残すことが出来ません。ソリウッドではコテと玄翁を使ってコツコツと剥がしています。樹皮の内側は薄い皮の層がある場合があります。これも取り除かないと、ポロポロと剥がれてきてしまいます。この皮も丁寧に剥がしていきます。それから、金ブラシで磨いていきます。磨き過ぎると、テカテカして不自然な耳になってしまいます。自然の感じを残しつつ、手や衣服が触れても問題ないように滑らかにしていきます。
トチ材の耳には薄い皮が層になって残る場合があります。それらも丁寧にそぎ落としていきます。時間が掛かる作業ですが、心地よく使用してもらうためには必要な行程です。
自然の造形を損なわないように使い勝手をよくする。
節や入り皮、割れが入った板を使用する場合、使用に支障が無いように処置を施します。穴があったり、隙間ができている部分には合成樹脂を入れて埋めます。この方法が自然の造形や風合いを残しつつ、隙間を埋める方法です。テーブル天板の場合は穴や隙間があると、ホコリやゴミが溜まったりしてします。また、テーブルで書き物をしたりする事もあるはずです。そのとき穴や隙間があると困った事になるので埋めておくのが賢明です。
割れている部分をそのままにしておくと割れが拡大していく事があります。それを防ぐためにチギリを入れます。チギリを埋めておけば、その形状で割れが拡がるのを防ぎます。割れて隙間がある場合も合成樹脂をいれて埋めておきます。

瑞木@相模湖
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