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家具屋で働く双子のブログ
仕入れ板のファーストインプレッション-こんな事を考えながら仕入れたよ。
取り急ぎ5シリーズ用を確保せよ。
耳つきテーブルにするための板を仕入れに行ってきました。先日にリニューアルオープンした耳つきテーブルのWebサイトにも掲載した通り、耳つきテーブルをはぎ枚数に応じて3シリーズと5シリーズに分けてみることにしました。
分けてみると乾燥済みの在庫板は3シリーズ用が多いことが分かりました。取り急ぎ5シリーズ用の板を確保することを今回の仕入れの命題にしました。
今回はミズメザクラ材、トチ材、チェリー材の耳つき板の仕入れに成功しました。どれも未乾燥の板です。 工房に届いてから写真撮影、検寸、割れ止め塗り、樹皮はがしなどを行います。それからしばらくは天然乾燥させます。
今日はそれらの板を土場で見た時のファーストインプレッションを書く事にします。
ミズメは2番玉と思われる素直なカタチ
こちらが仕入れたミズメザクラ材。
当ブログでも何度も登場している私のお気に入り材種。カバノキの仲間で樹高30mにもなる大木もある落葉広葉樹です。ミズメが正式な樹の名前のようですが、材木業界ではミズメザクラと呼ばれることのほうが多いです。漢字で書くと水目桜。桜と付きますが、サクラの仲間ではありません。昔からサクラ材に似ていることからカバノキの仲間をサクラと呼ぶ風習が材木業界にはあります。サクラの仲間はバラ科のサクラ目に分類される種でカバノキの仲間ではありません。ミズメザクラはアズサとも呼ばれるようです。ただし材木業界ではアズサと呼ぶことはありません。ミズメ、あるいはミズメザクラです。
ミズメの樹皮には、湿布薬の成分であるサルチル酸メチルを含んでいます。よって樹皮に鼻を近づけると湿布薬の臭いがします。ほんとにします。ただし、製材から日にちが経つとだんだん匂わなくなります。(当たり前?)
ちなみに、ミズメの樹皮を少し筋肉痛の腕にこすりつけてみたことがあります。が、特にこれといった効果は感じられませんでした。逆に樹皮がゴツゴツしているから肌がちょっと赤く…(こういう遊び?するの楽しい!)
今回仕入れたミズメザクラは、耳がほぼ真っ直ぐのカタチのいい板です。恐らく2番玉の一番良いところじゃないでしょうか。長い丸太は製材前に長さを切ることがあります。一番根元に近い丸太を1番玉、次が2番玉、以下3番玉、4番玉…となります。生えている樹を見てみると、根元が一番太くてそこからシュッと少し細くなっているのがわかると思います。そのため、1番玉は上下の太さが結構異なります。しかし、2番玉の位置なるとほぼ真っ直ぐに伸びています。それから上は段々と細くなっていきます。だからカタチがいいのが2番玉。でも節がある確率が高くなります。
1番玉はカタチに少々難なりですが、節の確率は少なく、より幅広い板が採れます。根元に近い部分は縮み杢がでる可能性もあります。ただし、大木になると中が腐っている確率が高くなります。
5シリーズのトチ材テーブルになるか?
つづいてトチ材。同じ丸太から採れた板6枚です。こちらも500ミリ程度の幅。耳つき3枚はぎ、4枚はぎテーブルにする予定です。白い部分が多いので繊細でキレイな天板になるはずです。こちらはカタチからは1番玉か2番玉かは分かりませんね。ちょっと曲がっていますが、片側の耳はほぼ真っ直ぐ。使いやすいカタチの耳つきテーブルになるでしょう。
トチ材は比較的幅が広い板が手に入りやすいので、1枚板テーブル、2枚はぎテーブルがメインになっています。今回はちょっと狭い板も混じっているので4枚はぎとかの天板ができるかもしれません。そういうテーブルを製作するのも面白いので挑戦してみます。
節を省いて耳を使う
チェリー材も幅は狭めですが、カタチは良いです。大きめの節がある板もありますが、キレイな耳が採れればいいのであまり気にしていません。幅広く使えない板も耳から250ミリもあれば耳つきはぎテーブルの耳部分として十分に役割を果たしてくれます。幅広く使える板は2枚はぎテーブルにしようと考えました。全部で8枚。3台分の耳つき天板ができれば上出来と言えますが果たしてどうなるか。
以上が今回仕入れた板のファーストインプレッションです。一枚一枚じっくりと見てると見落としていた欠点が見つかる時もあります。まあ、それは後日のお楽しみ。今の段階ではいい仕入れが出来たと思っています。
瑞木@相模湖
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