2018.08.29

白太とは?【No.2390】

無垢材テーブルの情報を集めていたりすると、しばしば専門用語に出くわすことがあると思います。特に木についての専門用語というか業界用語については、一般の方は意味を知っていることはほとんどないと思います。先日ブログで書いた「耳つきテーブル」の耳についても専門用語といえます。知らない単語が出てくると、検討したりするのが嫌になってしまうこともあるかと思いますが、後悔しない無垢材家具を注文するためにはある程度は知っていたほうが得というものもあります。今日はそのうちの一つ「白太」についてみていきます。

白太とは、樹皮に近い部分のことで、立木の状態で水分や養分を運ぶために働いている部分です。白太部分の外側に新しい組織が形成されると、樹皮から一番遠い部分は、その存在意義を水分や養分の運び手から、木自身を支えるための構造維持へと役割を変化させます。その過程で、徐々に木質が硬くなると言われています。白太という呼び名は、樹皮近い部分がそれ以外の部分に比べて、色が薄いもしくは白っぽい色をしていることからこう呼ばれるようになった推測できます。白太以外の部分については、赤身という呼ばれ方もしていますし、中心部分に近いことから心材と呼ばれることもあります。心材は赤身とか赤太となどと言われますが、必ずしも色の赤をしているとは限りません。このへんはややこしいのですが、例えばタモ材やナラ材は、赤太と呼ばれる中心部分は淡い茶褐色をしていて、赤とは似つかない色味をしています。また、白太部分は白に近い色味の部分もありますが、やや色が薄い程度の印象になります。タモやナラに比べると、赤太と白太の色の違いがはっきりしているのが、ウォールナット材、チェリー材、カバ材です。カバ材については、その名の通り、中心部分の赤身は色が赤褐色で、樹皮に近い部分は白に近い色をしています。

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こちらはカバ材で製作したコースターです。このように赤太と白太の色味の違いがはっきりしているのがわかって頂けると思います。

カバ材の場合は、丸太の径がそこまで大きくなく、白太部分が他の樹種に比べて幅が広いので、5〜7枚はぎぐらいでダイニングテーブルを製作する場合は、赤白赤白とストライブ模様のようになることが多いです。最近、販売している完成品のテーブルでもカバ材のものが2台製作しましたが、いずれもストライプ模様になっています。これは無垢材テーブルとして珍しい模様なので、少し個性的なテーブルを探している方や白すぎても嫌だし、全部色がついているのもちょっととお悩みの方にはちょうどよいテーブルかもしれません。先日製作したカバ材の完成品テーブルは2台ともすでに売約済みになっています。今後も製作する予定ですので、完成した際にはお知らせしていきます。白太部分は樹種によっては、少し柔らかくふけやすいものもあります。特にナラ材の白太部分は注意が必要です。そのため、ソリウッドではあまりナラ材の耳つきテーブルは製作していません。状態のよい1枚板などは例外で過去に製作したことは多々ありますが、白太が多いような板はあまり向いていないと考えています。ナラ材以外では、白太部分の強度は問題ありません。

ソリウッドで製作する無垢材テーブルは、耳つきテーブルとストレートカットテーブルがあります。耳つきテーブルは、木の樹皮のカタチをそのまま活かしたテーブルなので、当然、白太部分が入ります。反対にストレートカットテーブルは、なるべく白太の部分が天板の面にこないようにはぎ合わせる段階で注意しています。ですので、見た目的には注文で製作するストレートカットテーブルのほうが全体の色味の統一はされています。白太に関しては、木材において欠点ということではないのですが、日本ではあえて白太はいれないという考えが広く浸透しているようです。よく聞く話では、ウォールナット材の産地でもある北米では、白太部分も普通に使われており、白太を価値が低いと判断する価値観はないようです。

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