2018.01.15

現品販売する”家族みんなのデスク”を製作しています。【No.2164】

ソリウッドでは耳つきテーブルを製作するための板を材木市場に行って仕入れてきます。今一番多く製作しているのが耳つき2枚はぎテーブルなので、それができる板を中心に仕入れています。耳つき2枚はぎテーブルになる板は幅が500mm前後必要になります。耳の部分や白太を除く必要もあるので600mmくらいあると余裕を持って製作することができます。でもそうした幅のある板でも乾燥中に割れが入ってしまって幅広く使えないケースも多々あります。仕入れる前提としては幅広く使えることにしていますが、天然物なのでこちらの意図している通りに使えない場合もあります。板が乾燥する過程で割れが入ることはどんな板でも可能性があります。仕入れるときには割れが全くなかった板がある日突然ぱかっと割れるときもあります。

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こんな感じに割れが入ることがあります。基本的に割れは木口から入ります。木口とは板の端のことです。木口は導管の断面が空気に触れている部分なので、乾燥が進みやすい場所です。木口から水分がたくさん抜けていくわけです。水分が抜けると体積が縮みます。でもまだ水分が抜けていない部分は縮まずにそのままです。縮もうとしている部分と縮まない部分があるのである部分に力がかかりその部分が割れます。製材後の板はそのままにしてても乾燥するので、乾燥する限りは板の割れを100%防ぐ方法はありません。割れ防止剤を塗るなどして割れを極力防ぐ方法もありますが、これで100%割れが防げるわけではありません。割れ防止剤は基本的に乾燥をさせにくくするためのものです。(急激に水分が抜けるのを防げば割れを防ぐことができます。) なので、割れ防止剤を塗れば乾燥するのも時間が掛かります。我々としては早く乾燥させて使えるようにしたいので、ものすごいジレンマです。

というわけで割れてしまい幅広く使えずに中途半端な長さや幅しか使えない板が結構あります。そうした板を使って耳つきのデスクを製作することにしました。以前に”家族みんなのデスク”と称して販売したものと同様なものです。以前に販売した”家族みんなのデスク”は天板に一枚板を使いました。今回製作する”家族みんなのデスク”の天板は耳つきのはぎにします。2~3枚の板をはぎ合わせて天板にします。

Instagramに掲載したのはカバ材の板。割れが結構入ってしまって幅も長さも中途半端にしか使えなくなってしまった板です。でも木目や色はとても綺麗なのでぜひ皆さん見てもらおうと思ってこの板を選びました。カバは日本にもたくさん生えていて昔から家具用材として使われている樹種ですが、いまいち知名度が高くありません。カバは木目も緻密で美しいのでもっと多くの人に知ってもらいたい樹種です。乾燥している間に板の表面が汚れて汚くなっていますが、削れば美しい木目が現れます。

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先ほどの板を削った後の写真がこちら。まだ荒削りの段階ですが、綺麗な木目が出ているのか分かると思います。仕上げてオイルを塗ればもっと木目が映えて綺麗に見えます。

“家族みんなのデスク”は引き出しをつけない天板と脚だけのシンプルなデスクです。手前側は耳が付いていますが、奥側はまっすぐにカットしてあるので壁につけて使用することができます。リビングダイニング空間の一角に置けばお子様の勉強やパソコンデスクとして、あるいは仕事机として色々な用途で使用することができます。ダイニングテーブルで色々やるのもいいですが、もう一つ家族みんなが使えるテーブル(デスク)があれば、リビングダイニングの空間をよりうまく活用できるのではないかと思います。無垢材を使った見栄えのいいデスクなので様々な人の目に触れるリビングダイニング空間に置いてあっても全く問題ないと思います。

もちろんリビングダイニング空間以外の場所に設置するのでも構いませんよ。寝室の一角に置けばちょっとした仕事スペースを作ることができます。天板と脚は別々になるように設計されているので搬入にも困りません。

というわけで製作に取り掛かった”家族みんなのデスク” の紹介でした。完成した暁にはこのブログで販売開始の告知をしたいと思います。しばしお待ちを。

瑞木@相模湖

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