2018.01.09

耳つきテーブルとストレートカットテーブルは使用する板が少し違います。【No.2158】

昨日のブログでは2018年は現品販売の耳つきテーブルを強化するという話を書きました。まだご覧になっていない方はこちらからどうぞ。ソリウッドでは耳つきのテーブルを長年製作してきた経験があります。今まではオーダーを受けてから製作する耳つきテーブルが多かったです。でもこれからは現品販売するための耳つきテーブルも製作数を増やそうと考えています。

現品販売の耳つきテーブル強化の年、2018年が始まりました。【No.2157】

ソリウッドの無垢材テーブルには耳つきテーブルとストレートカットテーブルの2種類があります。オーソドックスな長方形をしているテーブルがストレートカットテーブルです。木は真っ直ぐに生えているイメージがありますが、実際は真っ直ぐではありません。ほとんどの木が根元が太くて上に進むにつれて細くなっていきます。なのでそのまま製材すると端は緩やかなカーブを描いています。ストレートカットテーブルに使用する板は製材時にこのカーブ部分を切り落としてあります。緩やかなカーブの部分は耳と呼ばれています。パンの耳と言えば食パンの周りの少し硬い部分ですよね。同じようなイメージで板の両サイドの樹皮がついていた部分を”耳”と呼びます。耳がすでに切り落とされている板耳裁ち材と呼んだりもします。北米産の木材の多くは耳裁ち材です。現地の製材工場で製材されて耳を切り落として乾燥をさせます。人工乾燥機にかけて木材の含水率が10%以下になるようにしてから輸出しています。

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北米産の木材はこうしたバンドルと呼ばれるひとかたまり単位で日本に入ってきます。このバンドルがいくつかコンテナに入れられて運ばれてきます。木口からみた写真ですが、すでに耳がカットされていてまっすぐに近くなっているのが分かると思います。

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横から見ると耳がすでにカットされている様子が分かります。一応真っ直ぐにカットされていますが、カットされた後に乾燥しているので必ずしも真っ直ぐではありません。中には結構曲がっている板も有ります。

これに対して耳つきの板はこんな感じです。

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こちらはまだ樹皮がついている状態です。樹皮をつけたままにしておくと樹皮と木部の間を虫が食い散らかしてしまいます。なので、製材後速やかに樹皮は剥がしておいた方がいいです。この写真を見ても耳の部分が緩くカーブしているのが分かりますね。要するに耳つき板は自然が作り出した形のままということです。もちろんこうした板も耳をカットして使用する場合もあります。でも耳を残して何か製作すると耳つき~ということになります。耳を残してテーブルを製作したら耳つきテーブルになるというわけです。耳つき板で棚も製作することは技術的に問題ありません。でも見た目的に作りづらい点があります。使用する板のカーブがきつい場合など側板を内側にずらしてつけなければいけないこともあります。また、天板と棚板の関係も気を使います。なので、天板に耳つき板を使用するケースはたまにありますが、棚板はストレートにカットした板を使うことの方が多いです。そうした面もあって耳つき板が一番しっくりくるのはやはりテーブルだと思います。

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こちらはウォールナット材の耳つきテーブルです。3枚の板をはぎ合わせてテーブル天板にしています。耳の部分が緩やかなカーブの連続になっているのが分かると思います。耳つきであることでより自然の感じが出て、他のテーブルとの差別化も図れるはずです。

ソリウッドでは耳つきのはぎテーブルをメイン製作しています。一枚板テーブルは人気がある商品ではありますが、価格が高いのがネック。近年は一枚板テーブルが製作できるような板が少なく樹種がかなり限られてしまうのもあって最近ではほとんど一枚板テーブルは製作していません。代わりに2枚はぎテーブルの製作販売を増やしています。2枚はぎテーブルとは2枚の板を接着剤を使ってはぎ合わせて1枚のテーブル天板にすることです。2枚はぎにすることで一枚板テーブルでは表現できない木目のテーブルも作ることができます。そして対応できる樹種もぐっと広がります。2枚はぎだけでなく、3枚はぎ、4枚はぎ、それ以上のはぎ枚数のテーブル天板も製作しています。基本的にははぎ枚数が多くなるほど価格は低く抑えることができます。(板の価格にもよるので一概にそうとは言えない場合もあります。)

上のウォールナット材の耳つきテーブルは3枚の板をはぎ合わせて製作しました。本当は2枚はぎで仕上げるつもりでしたが、幅が少し足りなくなりそうだったのでもう1枚の板を追加して3枚はぎにしました。幅があった方がダイニングテーブルとしての機能性が高くなると判断したからです。耳つきテーブル天板に使用する板は幅が広めの板です。ストレートカットテーブルに使用する板は幅が広くても200mmほどです。でも耳つきテーブルに使用する板は300mm以上ある板も多いです。2枚はぎなら450mmほどある板を使用しますので。なのではぎ枚数が少ない天板をお探しの方は耳つきテーブルの方が探しやすいと思います。

瑞木@相模湖

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