2017.04.03

木目がクッキリ、クリ材耳つきテーブル用の板。【No.1877】

相模湖工房付近はまだ朝が寒いですが、日中はだいぶ暖かくなってきました。といっても桜が咲くような暖かさではないですが… 都心はだいぶ桜も咲いているようですね。今年は3月が寒くてなんだか春らしい日が少ないですよね。そんなこんなですでに桜が咲いている都心とそんな気配のない相模湖工房付近との気温差を痛感している今日この頃です。

今日紹介するのはクリ材の耳つきテーブルです。

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同じ丸太から製材された2枚の板を使用した耳つきテーブル天板になります。隣合った板を使用しているので、木目がほぼ左右対称になっています。このようなハギ方をブックマッチと呼んでいます。本を開いた時のような感じなのでこのような名前がついています。他の例えをするなら”あじの開き”ですね。ブックマッチ天板は同じ丸太から製材された連続する板でなければいけないので、なかなか出来る板がありません。統一感がある天板になるので人気があります。

このD33テーブルはW1500×D850mm程度の標準的なダイニングテーブルサイズになります。厚みは35mm程度になります。耳つきテーブルとしては薄めではありますが、テーブルの厚みとしては十分な強度がある厚みです。ソリウッドで製作している耳つきテーブルは天板厚が40~45mmくらいのものが多いです。ストレートカットテーブルは天板厚が28mm、30mm、40mmのものがあります。(樹種によって設定されている厚みが違います。) なので、35mmの天板は耳つきテーブルとしては薄めですが、テーブルとしては問題厚みというのが分かってもらえると思います。

クリはブナ科クリ属の落葉広葉樹になります。秋の味覚として定番の実がなることで有名ですよね。実を食料として楽しめるクリですが、材としても有用です。昔からクリの木は木材利用が盛んにされていました。青森県にある三内丸山遺跡ではクリ材が建物の土台として使われていたことが発見されています。クリ材は木にしては耐水性や耐久性に優れている特徴があります。そのため住宅の土台によく使用されていました。鉄道の枕木としても活躍していました。(今は木製の枕木はほとんど使われていないようです。)

クリ材にはタンニンと呼ばれる成分がたくさん含まれています。タンニンがたくさん含まれていることが耐水性や耐久性に優れている要因になっているようです。タンニンは水と鉄分と反応して黒く変色します。この性質を利用して鉄媒染によって黒く染めることもあります。鉄と水分に反応しますので、ビールの缶をそのまま置いてしまうとタンニンが反応して黒くなってしまいます。なので、コースターなどを使用してくださいね。

もうひとつクリ材の耳つきテーブル用の板も在庫があります。

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こちらもブックマッチ天板になります。サイズもD33テーブルとほぼ同じになります。こちらの天板の木目の方が荒々しい感じがします。クリ材は木目がハッキリと現れるタイプの木です。色は少し黄色がかっています。木目がハッキリと現れるのは環孔材と呼ばれる木です。環孔材は太め導管が年輪に沿って配列されています。一方、散孔材と呼ばれる木は導管が細めで規則的には並んでいません。そのため、木目も淡い感じになります。

クリ材は材木市場でもそこそこ出品量がある樹種です。なので比較的手に入りやすい樹種ではあります。ただ、幅広い板の数はとても少なくなっています。ちょうどよいサイズの板が材木市場にあった場合は仕入れるようにしています。今後も見かければ仕入れて在庫を増やしていきたい樹種ですね。

以上、紹介したクリ材のテーブルが気になる方ははぜひ吉祥寺ショールームにお越し下さい。実際に使用する板を見れば、完成時のイメージもつきやすくなると思います。

瑞木@相模湖

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