2017.01.23

ひと目みて気に入った木の器、樹種は… 【No.1807】

先日、青山にある「うつわ 楓」さんに行ってきました。たまたま近くに行く予定があったので行ったのですが、ちょうど臼田健二さんと平厚志さんの2人展が開催されていました。臼田健二さんは北海道で木の器を製作している作家さんです。昨年に開催されたグループ展も見に行きました。平さんは白い可愛らしい陶器を製作する作家さんです。平さんの方は今回初めて知りました。その2人展で見つけて購入したのがこちら。

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臼田さんの木の器ですが、何の木だか分かりますか?

はじめ見た時に私は何の樹種だか分かりませんでした。でも特別珍しい木でもないです。

正解は

カツラです。聞いたことある人は多いと思います。日本全国どこにでも生えている木ですね。ソリウッドではほとんど扱いのない材です。私がソリウッドに入ってから使ったことがありません。なので、カツラって分からなかったんです。正直に言うと「あっ、カツラってこんな木目と色だったんだ」と思いました。色は結構赤味がかっています。ヤマザクラ材やチェリー材と似たような色をしていますね。散孔材なので木目はハッキリと現れず、淡い木目です。よく見ると、水に墨を流したような模様も出ていますね。導管が細いので、手触りはスベスベしていて気持ち良いです。

カツラは彫刻用によく使われていると聞きます。広葉樹の中では柔らかく彫りやすいそうです。大きく生長する木なので、昔は結構大きな丸太が存在したようです。が、今はカツラの大径木はほとんど手に入らなくなったみたいです。材木市場でもほとんど見たことがないので全国的にそういう状況になっているのだと思います。そんな中で、今回の臼田さんの作品の中には直径が50cmくらいありそうなカツラの大皿が出品されていました。本当はそれが欲しかったんですが、やはりお値段も高めでちょっと手が出なかったです。50cmの大皿が作れるカツラ材なんてそう簡単には手に入らないはずです。とても貴重なものだと思います。ちなみに私が購入した器は、直径が13.5cmで深さが3.5cmのものです。小皿ですね。アーモンドとかピーナッツを食べる時に使うのにちょうど良い大きさですね。

というわけでこのお皿を使いながらカツラ材がどんなものなのか知ろうと思います。色はもっと濃くなるのかが1番興味がある点です。木は多かれ少なかれ時間が経つと変色していきます。カツラはどのような色の変化をするのか楽しみです。同じような色をしたヤマザクラ材やチェリー材はドンドンと濃くなっていきます。果たしてカツラ材はどうなのか…

今回手に入れたカツラの器は100%天然成分の植物油と蜜蝋で仕上げてあります。蜜蝋とオイルは違いはありますが、似たようなものです。表面に塗膜を作らずに導管の中に入って固まるタイプの仕上げ剤です。水には強くないので、洗ったあとはよく拭く必要があります。油系のものもシミがつく可能性はあります。油系のものに使う時は植物油を事前に塗ってからとか少しケアをするとシミが付きにくくなります。何度かサラダなど軽めのもので使って、油分を染み込ませてから脂っこいものに使用するのも良いでしょう。私自身はそれほど気にせずに何でも木の器にのせています。パスタとか餃子とかにも使用したことあります。若干シミが付いていますがそれほど気になるものではありません。使い込んでいくうちにあんまり目立たなくもなります。木の器は軽くいのが最大のメリットですね。陶器に比べるととにかく軽く感じます。最近は陶器も軽さを求める方が多いそうです。なので薄く作る場合が多く、ちょっとぶつけると割れ易いケースもあるようです。木の器は薄くても意外と丈夫で落としても割れない事もあります。ちょっとぶつけたくらい欠けるケースはまずないと思います。気になる方はぜひ1つオイル仕上げの木の器を購入して試してみて下さい。木の素材感を活かした器は本当に気持ちよく使用できますよ。

瑞木@相模湖

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