2016.12.30

吉祥寺ショールームに展示している耳つき板の粗削りの行程。【No.1783】

今年も残すところわずかになりました。2016年を振り返るといろいろありましたが、ソリウッド的には耳つきテーブルの販売強化を進めた年でした。今までは仕上げた耳つきテーブル天板を吉祥寺ショールームに展示していました。でもこれだとなかなか数を増やせない状況でした。そこで考え出したのが粗削りした板を店頭に並べる方法でした。ソリウッドの耳つきテーブルは2枚はぎのものが多いですが、2枚をはぎ合わせずに粗削りしただけの状態でお客様に見てもらう方法です。粗削りをしておけばテーブルになった時の木目の様子などはだいたい分かります。乾燥が終わった状態の板は表面にシミや汚れがたくさんついていて木目の様子がわかりにくいんですね。表面を削って水平面をだせば木目の様子が分かるようになります。

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これが粗削りした後の状態です。ここまで削れば木目の様子がちゃんとわかりますよね。

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こちらが粗削りしてない状態の板です。さきほどの板とは違う板ですが、乾燥した後の板はだいたいこんな感じです。これだと木目の様子がはっきり分かりません。慣れてくるとこの状態でもどんな木目の板なのかは判断できるようになります。が、お客様にとっては無理な話だと思います。このウォールナット材は乾燥した状態で材木屋さんから仕入れたものです。材木屋さんによって違いますが、板の表面にサイズや番号などが書かれていることが多いです。

乾燥した板は木口から割れが入っていることが多いです。大きく割れてしまうこともあります。大きく割れていなくても細かい割れは必ず入っています。乾燥させて板で木口から全く割れが入っていない板というのはほとんどありません。どんな板でも少なからず細かい割れが入っています。そうした割れを取り除くために長さをカットします。この段階でどのぐらいの長さのテーブル天板になるかが決まります。製材される板の長さはだいたい2m~3mぐらいです。どの板も木口から10cmから15cmくらいは割れが入っていて使えないので、2mの板だと良くて1m70cmの長さの天板になります。実際はもう少し短くなるケースがほとんどです。おおまかに長さをカットするために使うクロスカットという機械があります。でも幅が広い板はクロスカットでは切れないのでチェーンソーを使います。

長さを切ったら次に幅をカットします。リッパーという幅を粗木取りする機械でカットします。

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幅が広い板や反りが酷い板はリッパーだと上手く切れない場合があります。そんな時はチェーンソーでカットする場合もあります。リッパーは定盤にベルトコンベアがついているので片側から板を入れると幅がカットされて逆側に出てきます。あっという間にカットされてしまうので、真っ直ぐに板を入れないといけません。真っ直ぐいれないと斜めにカットされてしまって予定より幅が狭くなってしまうことがあるので注意が必要な機械です。

クロスカットとリッパーで長さと幅をある程度の大きさにカットしてから表面を削っていきます。板の表面を削るのは手押しカンナ盤と自動カンナ盤という機械です。まず手押しカンナ盤で一面を平らにします。平らにした面を基準面と言います。基準面がでたら自動カンナ盤でもう一面を削っていきます。

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これが自動カンナ盤です。手押しカンナ盤でだした平面を定盤に当てて板を送ります。中にローラーがついていて板を入れると自動的に機械の中に流れていきます。上部についた刃物が板の表面を削っていきます。

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削れていない所がなくなるまで何度も自動カンナ盤を通します。一度に削れる量はわずかで、1~2mmです。欲張ってたくさん削ろうとすると機械に大きな負担を掛けてしまいます。特に幅が広めの板は1回に削る量は少なくしてなんども通していきます。地道な作業ですがそうするしかないので仕方ないですね。

こうして粗木取り、粗削りをした耳つきテーブル天板用の板を吉祥寺ショールームに展示しています。

瑞木@相模湖

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