2015.12.27

オイルメンテナンスの講習会を実施しました【No.1414】

今日は12月最後の日曜日ということで、恒例となりましたテーブル選び方講座を吉祥寺ショールームで実施しました。今日は年末スペシャルということで、これまでの講座とは一味違った中身でお話しました。今回は、オイル仕上げのテーブルのメンテナンス講座と題して、タモ材の小さな丸テーブルを使ってメンテナンスの実演を交え、オイル仕上げのテーブルのメンテナンスについて説明しました。

無垢材テーブルを検討している方の中には、「オイル仕上げは染みができやすいと聞いて心配だ」「メンテナンスをする自信がないし、そもそも面倒くさい」という不安を抱えている方もいらっしゃいます。確かに前者の意見についてはその通りで、ウレタン塗装のテーブルに比べると染みや汚れがつきやすいです。ですが、それを上回るメリットもあります。まずは、自然な質感です。オイル仕上げのテーブルとは、天然由来の成分からできた植物性油などを調合して作られた家具用のオイルを木の表面に染み込ませて木部を保護しているものです。一方、ウレタン塗装は木の表面にプラスチックの膜を作って保護する仕上げです。そのため、手で触れているのはプラスチックということになります。両方ともツルツルと表現できますが、オイル仕上げのほうがより自然でしっとりとした心地よい質感になります。オイル仕上げのデメリットは水に弱いという点です。底が濡れたコップを長時間放置してしまうと、コップの跡が染み付いてしまいます。これを防ぐには、コースターやランチョンマットを使うことが一番効果があります。もし、コップの跡がついてしまったらメンテナンスをする際に、紙やすりでこすりその上からオイルを塗るという方法でほとんど目立たなくなります。

オイル仕上げのテーブルの場合、普段は乾拭きや堅く絞ったふきんで拭くようにしてください。水拭きをするとオイルが抜けるのが早くなってきます。オイルが抜けてくると、表面の肌触りがカサついたような感じになります。テーブルの全体が毛羽立ったような肌触りになったら、メンテナンスのサインと思ってください。おおよそ1〜2年に1回、オイルを塗ることをオススメします。

オイルメンテナンスには、大きく2つやり方があります。1つ目はそのまま上からオイルを塗る方法です。もう1つは、一度紙やすりで表面をかるく削り、その上からオイルを塗り直す方法です。テーブルの表面に先述したコップの輪染みや目立った汚れがなければ、1つ目のそのままオイルを塗るだけで、艶や肌触りが回復します。オイルの塗り方はこちらのブログエントリーを参照してみてください。

さあ、オイル仕上げの無垢テーブルをメンテナンスしよう!

今日のメンテナンス講座では、2つ目の紙ヤスリで染みや汚れを落としてからオイルを塗る方法を実践しました。今回オイルメンテナンスを実施したのは、タモ材の小さな丸テーブルです。これは約3、4年前に3本脚のテーブルを試作した際に製作したもので、その役目が終わった後は工房スタッフは荷物置きに使っていたものです。特にメンテナンスをしてたわけでないので、小さな傷、コップの跡、などが目立ち、肌触りもザラついた感じになっていました。それに加え、昨日から底が濡れたコップを押しあて新たな輪染みを作り、講座の最中に油性ペンで落書きもしました。

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写真中央にコップの跡が染み付いた輪染みがあります。全体に320番の紙ヤスリでこすり、表面の染みや汚れを落としていきます。油性マジックで書いた線や輪染みのついた部分は重点的にやすります。やすった直後は色が白くなってしまいますが、心配は入りません。オイルを塗ればまた元通りの色に戻ります。今日は講座であったため、途中過程の写真を撮影していませんが、オイルを塗ったあとはこんな感じになりました。

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撮影した角度が違うのでわかりづらいかもしれませんが、同じテーブルの同じ場所を撮影したものです。中央の輪染みがあった部分をみるとキレイになっています。このように、紙ヤスリとオイルを使えば、かなりキレイにリフレッシュさせることが出来ます。はじめは紙ヤスリを使うことに躊躇される方もいらっしゃいますが、番手が高いものであれば大きなミスは起りにくいです。あとは、紙ヤスリもかける際に木目に沿ってやすることも重要です。木目に対して90度にやすってしまうと傷になりやすいので注意してください。

参加して頂いた方からも「思いきってやってしまっていいんですね」「メンテナンス後は肌触りも全然ちがってすごくキレイになった」といった声を頂きました。すでにオイル仕上げのテーブルを使っている方はぜひ年末の大掃除の際に、テーブルにオイルを塗ってリフレッシュさせてみてください。

賢木@吉祥寺

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