2021.06.26

謎の木

去年に製作した足踏み式消毒液ディスペンサーの在庫がなくなったので、新たに製作しました。

今回の製作に使った材は2種類。

チェリー材と謎の木です。

謎の木ってなんだ?

と思いますよね。

我々もそう思っています。今日のブログではこの謎の木について書いていきます。

謎の木は弊社の工房に長い間使われずに置かれていた板です。あるのに使わないのは勿体無いので、使おうと思って昔からいるスタッフに「この板なんですかね?」と聞いてみたのですが明確な答えが帰ってきません。

どうやらその昔、引き出しに使う材で朴(ほお)という木があるのですが、その代用材として仕入れたものらしいです。朴は昔から国内で家具によく使われている木です。柔らかめで狂いが少ないので引き出しの材として使っていました。ですが、手に入りにくくなったので代わりとなる材を探してもらい材木屋さんから仕入れたのがこの謎の木なんです。

仕入れたのは良いですが、見た目は緑色をしていて朴に似ていますが、質は朴には似ていなくあまり使わないまま長期間工房の隅に置かれている存在になってしまったわけです。

それなりに量もあるので、置いておくには邪魔ですし、使わないのは勿体無いので、何かに使おうと考えていたんです。

そこで、作ることになったのが足踏み式消毒液ディスペンサーです。

薄い板が必要になった時に私の中で

「この謎の木が使えるんではないか?」と思いついたんですわ。

作ってみたところ、研磨加工に少し難はありますが、使えないことはないと分かりました。

そして、何より見た目が意外と良い。意外と良いというか、かなり良い。

何も塗らないと緑がかった色をしていますが、クリアの木固め塗装をしてみると、緑がかった茶色になり独特な雰囲気をもつようになりました。

その時、作ったディスペンサーは吉祥寺ショップの1Fに置かれて今もバリバリ活躍しています。そして、1年が経過した今、その色は作った時よりも濃くなり、良い感じのこげ茶色になっています。

自宅にもこの謎の木で作った消毒液ディスペンサーを置いて使っています。こちらも良い感じの色になっています。

このまま、ずっと工房の隅に置かれているのは勿体無いと確信して、今回あらたに製作した足踏み式消毒液ディスペンサーはこの謎の木を主に作りました。

手元にあったこちらの事典で調べてみると、これだ!という明確な確信が持てる材はありませんでした。これに掲載されている中だと、ロックファーというシクシン科という木が一番似ています。でも、違うかなと思います。私の推測だと東南アジアが産地の木だという木がします。ロックファーも東南アジアの木なので、遠くはないと感じています。

ということで”謎の木”のままですが…


左がチェリー材、右が”謎の木” です。

どうですか?

けっこう良い色してますよね?

というわけで足踏み式消毒液ディスペンサー、1台¥27,500-(税込)で販売中です。別途送料は掛かりますが、地方に発送することも可能です。

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