2014.07.18

木材の乾燥具合を計るのに便利な木材水分計。

木を我々の生活に取り入れるためには、乾燥させる事が不可欠です。薪として燃やす燃料にする木材でも乾燥させる必要があります。乾燥している薪と乾燥していない薪では、火力が全然違うようです。もちろん、水分が多く含んでいる薪は火の付きも悪くなります。乾燥していない薪を薪ストーブで燃やすと煙突に煤が着きやすくなったりもするそうです。

薪割りをする理由の1つに乾燥させやすくするという事があります。丸太のまま置いておくより、割って細かくしておいた方が乾燥しやすくなります。木材は空気に触れていないと中々乾燥しません。

薪と同じで家具に使用する木材も乾燥が必要です。家具の場合は、乾燥した室内で長年にわたって使用されるためより精度の高い乾燥が必要とされます。

製材されたばかりの板は含水率が約50%ぐらいあります。

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製材されてから約1ヶ月経ったチェリー材の含水率です。含水率43.6%と多くの水分が含まれています。木材の含水率は、木材水分計、含水率計と言われる機器で測定します。木材水分計には、大きく分けて2種類あります。高周波計測式と電気抵抗式です。電気抵抗式の水分計は、木材に針を刺す必要があります。木材に穴を開けてしまうので、加工前の木材にしか使えません。含水率は基本的には製作する前に計るので小さな穴が開く程度は問題ないですが、たまに削った後に含水率を計測する場合もあるので出来れば木材にキズを付けたくありません。

高周波式の水分計はセンサー部分を木材に当てるだけで計測できます。木材にキズがつかないので気軽に計測できるので高周波式の方が便利です。ただ、高周波式の方が値段が高めです。薪の含水率を計測したい場合などは、電気抵抗式でリーズナブルな水分計で充分な気がします。

僕が使用している水分計はオーストリアのMERLIN社製のHM8-WS25です。この水分計は高周波式で、25mmから40mmの厚みに対応しているタイプになります。片手で持てて、上着のポケットに入るぐらいの大きさなので持ち運びにとても便利です。精度も良いと思います。前に使用していた年代物の水分計ともだいたい数値が同じだったので信用して使っています。

家具に使用する木材は10%から12%ぐらいの板が最適です。出来れば一度10%以下まで乾燥させてから少し水分を補って10%から12%ぐらいになった板が1番良いと思います。

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木材の含水率を10%以下まで下げるには人工乾燥が不可欠です。外に桟積みしておく天然乾燥では10%以下まで乾燥する事はほとんどありません。たとえ5年間天然乾燥させていても含水率が15%程度ということがほとんどです。

といっても製材された板をすぐに人工乾燥庫に入れると木材の割れやネジレが多く出てしまいます。そのため天然乾燥で含水率を20%から30%ぐらいまで下げてから人工乾燥庫に入れます。天然乾燥+人工乾燥が1番バランスが取れた乾燥方法だと考えています。

瑞木@相模湖

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