2014.06.24

左利きにとっては使い勝手が悪いハンドプレナー。

耳つきはぎテーブル用の板を削っています。板の表面には割れ防止剤が塗られていたり、乾燥中にできた染みやカビなどがあります。また紫外線にさらされて色が退色している場合もあります。そうなると板の表面がどんな様子なのかが分かりにくくなります。そういう板を数多くみていると、想像することも可能になってきます。しかし、やっぱり削ってみないと分からない点も多くあります。お客様に提案する板やWebサイトに掲載する板に関しては、ハンドプレナーでひと削りした状態にしています。

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ハンドプレナー、別名電気カンナ。2枚の刃が高速回転して板を削っていきます。手動のカンナとは違って押して使います。板の表面の様子を見るために軽く削るのには便利ですが、表面を仕上げるといった用途にはあまり向いていません。上の写真を見てもわかりますが、削った痕が段差になって残ってしまいます。こうなる原因は刃が直線になっている事だと思います。手動のカンナも刃が直線だとこういう状態になる事があります。耳が立つなんて表現される現象です。これを解消するためには刃の両端を少し下げるように研ぎます。真ん中が1番高くなるように緩やかな曲線に刃先をすると耳が立たなくなります。

ハンドプレナーの刃もこのように研げば、この現象が解決されるかもしれないです。が、2枚の刃が回転して削るため刃の高さを揃える必要があります。なので、2枚の刃を同じような曲線で研ぐのは難しいです。時間がある時に挑戦してみたいと思っています。ハンドプレナーには2枚の刃を同じ形状に研ぐためのジグがついています。

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セットするのに多少手間が掛かりますが、一度セットしてしまえば楽に研ぐ事ができます。このジグを使えば刃先は直線に、2枚の刃の形状が変わらないように研げます。

ともあれ表面を軽く削ったり、機械に入らない大きさの板の水平だしに使うには便利です。最終的には手カンナやサンダーで仕上げる必要がありますが…

ところでこのハンドプレナーですが、左利きの人間にとっては非常に使い勝手が悪く困ってしまいます。こういう道具・機械は右利きの人が使う事が前提に設計されています。右利きの人はあまり気づかないと思いますが…ハンドプレナーは削った木屑が右側に吹き出すようになっています。右手で持って左に進むように使えば問題ないように設計されています。ところが左利きの人が左手で持って右に進むように使うと、これから削ろうとしている場所に木屑がモロに積もっていきます。なのでとても使いづらいんですね。そのため左利きの私も右手で持って使っています。

調べてみるとボッシュ社の電気カンナには、木屑の排出方向をレバーひとつで左右変えられる機能がついているようです。これだは左利きの人も使い勝手がよくなりますね。買い換える機会があればボッシュの電気カンナも検討してみます。

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さて削ったチェリー材
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大きな節がありますが、幅も広くなかなか良い板です。2枚をはぎあわせて耳つきテーブルにすることも可能です。近いうちに耳つきテーブルのWebサイトに掲載します。

瑞木@相模湖

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