2014.05.31

木を扱う者らしく木が出てくる絵本を選んでみました。

金曜日にたまたま店番をしていたところ、一人の青年が店を訪ねてきました。話を聞くと、今度吉祥寺で絵本市をやることになって、吉祥寺の方々に”思い出深い絵本”を聞いて回っているとのことでした。

私の頭の中は少し?でしたが,何か思い出のある絵本を思いだそうとしました。が、………。全く思いつきません。絵本を全く読んでいないという訳ではないけど、めちゃめちゃ好きだった訳でもない。そんな感じの私には”思い出深い絵本”がなかなか思いつきませんでした。

あれこれ悩みましたが、数年前に購入した絵本の存在を思い出しました。タイトルは忘れたけど、黄色表紙で木の絵が書いてある絵本です。確か、Amazonさんで購入した覚えがあったのでいろいろ検索してみるとヒットしました。

ズバリ、タイトルは『木』。佐藤忠良さんが描いた画に木島始さんが文章をつけた絵本でした。木の絵にパワーを感じた覚えがあったんですよ。数年前に一度読んだ時に、大きな木に潜んでいる怖さを含めてパワーを感じる絵だと思いました。

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家に帰って、本棚から引っ張りだしてみました。表紙の木の絵、良い感じですよね。少し陽に焼けて変色してしまってたのが残念です。この絵を描いた佐藤氏は彫刻家だったようです。15年以上に渡り、彫刻の合間に描いた木のデッサンを使用したようです。大きな木は、なんだか少し怖い雰囲気を持っていますよね。樹種や育った環境によると思いますが、黒々した樹皮がやっぱりちょっと怖い。そんな怖さを表紙の絵を捉えているように感じます。佐藤氏スッと綺麗に育った木よりも、枝分かれが多く、複雑な形に育った木がお気に入りだったようです。登場する木の絵は根っこやコブ、枝分かれ部分と様々な線が入り乱れています。その辺が彫刻家らしいとも言えそうです。

さて、お店にやってきた青年。独特な雰囲気を持つ青年でした。青年が差し出した葉書サイズの案内。

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どうやら彼がフランソワ・バチスト氏のようです。彼は、蔵書があまりにもありすぎてどうにもならなくなり、少し手放すことにしたと語っていました。案内の裏側を見てみると
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なんと8万冊を越える蔵書の重みによって床が抜けてしまったと書いてあります。8万冊……あの立花隆氏の蔵書は20万冊といわれていますが、この若さですでに8万冊とは恐れ入りました。

今回開催される絵本市には、バチスト氏が収集した世界中の絵本の中から日本の絵本を中心にセレクトされた絵本が並ぶ予定とのこと。”氏の独特の感性で選び抜かれた「本当に面白い絵本」がずらりと並ぶ予定である”と書かれています。

『フランソワ・バチスト氏の絵本市』
吉祥寺中道通り郵便局隣り
6/13・14・15日の3日間限定で10:00から20:00まで
当日は愉快な格好でお越し下さい。

もし、彼の蔵書の中に私がピックアップした『木』があれば、ポップ付きで並ぶかもしれないとの事でした。ソリウッドの周辺のお店でも”思い出深い絵本”を聴き回っていたようなので、いろいろ人がピックアップされた絵本がポップ付きで紹介されるのかもしれませんね。

全体的になんだか得体のしれない不思議な雰囲気が満載です。でも面白そうなのでブログで紹介してみました。面白そうだと感じた人は、足を運んでみてください。なんだかこのブログ記事もいつもとは違う感じですになりました。きっとそれはバチスト氏の不思議な雰囲気に私がのまれてしまっているせいかもしれませんね。

瑞木@相模湖

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