2014.05.02

タモ材は部屋の雰囲気を明るくしてくれる元気っ子。

無垢材家具の定番の木材といえばタモ材です。特に指定がない場合などはタモ材を使う事が多いです。今日はそんなタモ材について書いていきます。

日本で使用されている広葉樹の無垢材では、タモ材が1番使用量が多いのではないかと思います。考えられる理由はいくつかありますが、比較的価格が安い事と供給量が安定していることがたくさん使われる主な要因でしょう。

〇多く使われているのはロシア産のタモ材

タモ材の主な供給源はロシアです。ロシアからかなりの量のタモ材の丸太が日本に入ってきています。ロシアからのタモ材は丸太で日本に入ってきます。製材された材が多く輸入されている北米産の広葉樹とは違って、タモ材の製材は日本で行われることが多いです。そのため、27mm・34mm・45mmといった日本の定番サイズで製材されます。タモ材は基本の木材なので、広葉樹を扱う多くの材木屋さんで厚みごとに在庫を持っていると思います。

ソリウッドが製作するタモ材のテーブルは、天板厚28mmと35mmと決めています。天板厚28mmは34mmの製材板から、天板厚35mmは45mmの製材板から木取りします。木材は乾燥中に反ったり、ねじれたりします。そのため製材された厚みのまま使用することは出来ません。反りやネジレを取るためにはある程度の板を薄くする必要があります。板それぞれで反りやネジレの量は違います。また、必要とする長さ・幅によっても平らにするのに必要な厚みは変わってきます。そのため、少し余裕をもって28mmと35mmと決めています。

こちらがタモ材で製作したテーブルです。
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まさに木、といった感じでしょう。淡い茶褐色で木目がハッキリと現れます。タモは環孔材です。導管も太めで、規則的環状に並んでいます。木口をルーペで覗くとその様子がよく分かります。手触りはスベスベとまではいきませんが、ザラザラという訳でもありません。明るい色をしているので、ダイニングを明るめにしたい方にオススメです。タモ材は堅くて粘りがあります。粘りがあることがタモ材の特徴でもあります。木材の粘りとは聞き慣れないと思います。簡単にいうと、欠けたり・折れたりしにくいということです。細胞の結合がしっかりしているので、加工してもぺりっとめくれたりしにくく加工しやすい材です。

〇部屋を明るくするタモ材

ソリウッドでは、本棚・収納棚・テレビボードによくタモ材を使用します。
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こちらはオーダーで製作したテレビボードです。テレビは黒いものが多いですよね。市販のテレビボードも黒いものが多いです。そうなると、どうしてもテレビ周りが暗くなってしまいます。テレビボードをタモ材のような明るい色にすると部屋を必要以上に暗い印象にしない効果があります。

本棚のように面積が広い家具にもタモ材は適しています。陽が差し込む明るいリビングには、タモ材の本棚が映えます。

このようにオーソドックスではありますが、堅さや粘りも家具製作に向いていて汎用性があるのがタモ材です。初めに供給量が安定しているのもタモ材の利点と書きました。ところがここ数年、様子が変わってきました。ロシアが関税の引き上げをして、価格が上昇しています。これまで比較的安価だったタモ材の値がグンと引き上げられています。それに伴い、流通量も減ってきています。これから先もしばらくはこの状況が続きそうです。これまで、安定した価格と量でよく使われていたタモ材でしたが、その両方が失われると使用量も減ってきそうです。ソリウッドではこれからもタモ材を使用していきますが、価格と流通量がこれまでと多く変わるようだと変化が出てくるかもしれません。現に北米産のホワイトアッシュ材(タモ材の仲間:北米のタモ材)が替わりに使われる流れも生まれてきています。ロシア産のタモ材と北米産のホワイトアッシュ材を比べると見た目や質に違いがあり、個人的にはロシア産タモ材の方が良いと考えています。ロシアの厳しい環境で育ったタモ材は目が詰まっていて、質も安定していて見た目も良好です。それに比べるとホワイトアッシュ材は目が粗く、色も白っぽくなります。輸入に頼っている状況で強くは言えませんが、もう少し関税を押さえてくれると有難いのですが…

瑞木@相模湖

★タモ材のダイニングテーブルの詳細はこちらをご覧下さい。
★本棚や収納棚に関しては、soliwoodの無垢棚・収納 のページをご覧下さい。

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