2014.02.25

無垢テーブルの"反り止め"は動かしながらコントロールする事が重要

無垢材テーブルを検討していると”反り止め”という聞き慣れない言葉を目にしたり、聞いたりすると思います。今日はその”反り止め”について、ソリウッドではどういう考えのもと、どんな反り止めを使用しているかを書きます。

まず大前提として、「無垢材である限り、絶対に反らない材はない。」という事を頭に入れておいてください。

無垢材を使用する場合は、反るあるいは伸び縮みすることを前提に考える必要があります。しっかり乾燥させた板でも、水分量がゼロになっている訳ではありません。木は周りの環境と釣り合いが取れるように、水分の放出と吸収を繰り返します。水分を放出すれば、木は縮みます。逆に水分を吸収すれば、木は伸びます。この収縮の際に反る可能性があるのです。これは木の構造上、逃れることができません。

そういうことなので、必然的に”反り止め”の役割は、なるべく反らないようにするということになります。反り止めがあっても、反る場合もあります。木が収縮する時のパワーは凄まじいもので、反り止めなど関係なしに反る場合もあるのです。どうせ反るのだから、”反り止め”なんていらないじゃんと考えると、痛い目にあいます。”反り止め”はあっても反るけど、無ければもの凄く反る(かもしれない)のです。

そして重要なのは、木を動かしながらコントロールすることです。反らないように、動かないようにガッチリと固定するのでは、かえって悪い方向に進むこともあります。

具体例を見せながら解説します。
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これが、ソリウッドの厚み30mmの天板に使用する鉄製の”反り止め”です。

注目する点は”反り止め”の端と埋め込むために掘った溝の端に隙間がある点です。溝の長さのギリギリまで”反り止め”があると、木が縮んだ場合に反り止めにぶつかります。反り止めにぶつかってもなお木が縮もうとした場合、”反り止め”がつっかえ棒になり、反りあがったり、無理な力が働いて天板が割れてしまいます。

また、”反り止め”を止めるためのネジを入れる穴にも注目してください。穴が横長になっています。(写真だと縦長になってますが、テーブルとして見ると横長です。) 板が縮んでもネジに極端な力が掛からないように逃げる空間を確保するために横長にしています。

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厚み40mm以上ある天板に使う反り止めです。薄い天板用はL字型でしたが、こちらはU字型をしています。天板の厚みが増すと、木のパワーも増します。それに対抗するためにより強度のあるU字型を採用しています。L字型の”反り止め”同様に、横長の穴・溝より短い”反り止め”になっています。

無垢材を使用する場合は、木が動くことを前提にして動かしながらコントロールするという考え方が必要になります。動かないように雁字搦めに押さえつけるやり方では、かえって不具合を生み出す要因になってしまう可能性があるので注意しましょう。

瑞木@相模湖

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