2018.07.31

製材された板を削ったり、切ったりして、平らにして長さを決めます。【No.2361】

ソリウッドでは無垢材の家具を製作して販売しています。無垢材とは木そのものという意味です。ベニヤなどは木質素材に分類されます。木材を加工して作られているのが木質素材です。ベニヤ板などはすでに厚みが決まっていて、直角を出ています。なので、すぐに加工が出来るのです。でも、無垢材の場合はそうはいきません。材木屋さんから仕入れた木材は反ったり割れたりしています。なのですぐに穴を開けたりする加工はできません。まず、平らにして厚みを均一にして直角に切らないといけません。

無垢材を加工する場合はまずこの工程をしないとダメなんですね。材木屋さんからくる材木はおおよそ2mから3mぐらいの長さがあります。だいたい3で割り切れる数字ですね。2100mm、2400mm、2700mmといった感じです。北米産の木材の場合も長さはフィート単位なので、7フィート(2100mm)、8フィート(2400mm)、9フィート(2700mm)といった感じです。長さは材木屋さんに任せることが多く指定する時はそんなに多くありません。ただ長いものを製作する場合は長さを指定して用意してもらったりします。たとえば長さ1500mmのテーブルを製作する場合は2m以上あれば問題なく作ることができるので特に長さの指定はしません。

無垢材を加工する場合はまず長さをカットします。1500mmのテーブルを作る場合はちょっと長めにカットしておきます。製材されて乾燥した板は反ったりしているのでいきなり完成寸法でカットしてしまうと実際には短くなってしまいます。なので長めにカットしておきます。荒木取りという作業ですね。長さの荒木取りはクロスカットソーという機械を使います。長さをカットしたら幅もおおよそカットします。リッパーという機械でおおよそまっすぐにカットします。

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荒木取りが終わったら板を平らにする工程をします。平らにするには手押しカンナ盤と自動カンナ盤という機械を使います。手押しカンナ盤と自動カンナ盤はセットで販売されている訳ではありませんが、両方ないと意味がないのでセットで使います。無垢材を加工する場合この手押しカンナばんと自動カンナ盤が必需品になります。我々は「手押し」「自動」と呼んでいます。木工業界の人は略してこう呼びます。でも、一般の人が聞いたら「手押し」「自動」と聞いてもピンとこないと思います。

まず「手押し」で片面を平らにします。手押しカンナ盤は金属の定盤がの下に回転する刃物がついています。定盤に材を置いて回転する刃物の上を通過させます。そうすると片面が平らになるわけです。次にその平らな面に接するもう木端面を削って直角を出します。手押しカンナ盤には90度のガイドがあるので平らな面をそこに当てて削って直角を出します。

次に「自動」で厚みを揃えます。自動カンナ盤は定盤の上に回転する刃物が付いています。自動カンナ盤は送り機能が付いているので材を入れるスーッと機械の中に入っていきます。「手押し」で作った平らな面を定盤面に置いて木材を送りこみます。その際に厚みを指定しておきます。2mmずつくらい徐々に削って指定の厚みまで削っていきます。

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厚みが決まったら幅と長さを決めていきます。今度は昇降盤や横切り盤という機械を使います。これらの機械は回転する刃物と定盤がある単純な構造の機械ですが、これがないと幅や長さが決められないのでやはり木工では必需品です。

こうして製材された板から平らな板にして長さをカットして加工をします。はぎ合わせが必要な場合はこの状態からはぎ面をとって接着剤ではぎ合わせていきます。

なかなか文章では伝わりにくいですが、どういう工程で無垢材家具を製作しているかを書いてみました。実際に吉祥寺ショップに並んでいるテーブルなどの家具がどういう風に形になっているか少しでも知ってもらえれば嬉しいです。

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