2018.07.02

意外と知られていない事実。ドアの鍵はどう埋め込まれているか。【No.2332】

先日、家の中の扉の鍵が壊れて妻が部屋に閉じ込められるという事件が発生しました。幸いベランダを通じて他の部屋に入ることができたのでことなきを得ましたが、他のルートがない部屋だとしばらく缶詰状態になるところでした。携帯電話を持っていなかったので外部に連絡することもできなかったかも知れません。その話を聞いた時に梅雨どきだから木製のドアが膨らんで開かなくなったのかなと思いました。でも話を聞くとどうやら違って、鍵が壊れたのだと分かりました。実際にその物を見てみるとレバーハンドルを下に下ろしてもラッチが作動しません。

現在住んでいるのは築40年ほど経った賃貸の一軒家です。今回壊れた鍵もこの家が建てられた時につけた物だと思います。このままだと何かと弾みに扉がしまった際にまた閉じ込めまれる危険性があるため、すぐに鍵を交換しました。壊れたのはチューブラー空錠(そらじょう)という鍵でレバーハンドルと連動して動く物です。空錠なので、実際には鍵は掛かりませんが、ラッチがあるので風などで勝手に開かないようになっているものです。室内のドアで鍵が必要ない部分によく使われているものです。同じものがネット通販で購入できるのが分かりましたが、早く交換したいので近所のホームセンターに行ったら違うメーカーの品で互換性があるものがあったので購入して交換しました。

鍵の交換って結構大変なことだと思っている人も多いでしょう。でも、実際はそんなに難しいものではありません。ビスを外して物を取り出して交換すればいいだけです。交換するものがあれば、10分ほどで作業は終わります。今回初めて鍵の交換をした私でも難なくできました。でも、実は鍵について色々と調べていたから自分で交換すればいいと思ったのです。そうでなければ鍵屋さんを呼んで交換してもらっていたかもしれません。

ではなんで、鍵について調べていたかというと玄関ドアの製作に携わったからです。依頼のあった玄関ドアの図面を私が描いたからです。玄関ドアの図面を描くのは初めてだったので過去の図面を参照して描きました。今回は鍵などの金物もこちらで選ぶ必要があったのでどんな鍵を使うか色々と調べたのです。

玄関ドアに使われる鍵は諸々がセットになってケースに収められています。それをドアの内部を彫り込んでそこにはめ込みます。

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ここにレバーハンドルやノブ、シリンダー錠を差し込んで使います。なので鍵が壊れた場合はレバーハンドルやシリンダー錠を外してこのケースを取り出して交換すればいい訳ですね。私の家で壊れた鍵はチューブラー空錠という形でケースではなく金属製の筒状の物でした。仕組みはこのケースのものと変わりはありません。基本的には壊れたならこれごと交換になります。このケースの内部をいじって修理するというケースはないようです。鍵は壊れたら基本的には交換になるものです。

今回オーダーで製作する玄関ドアの鍵は堀商店のものを使用しています。鍵にはHORIと書かれているものです。以前住んでいた実家の鍵は堀商店の鍵でした。堀商店は新橋にある老舗の鍵メーカーで、良いものを作ることで知られているメーカーです。他のメーカーに比べると価格は高いですが、その作りは精巧で「堀商店の鍵なら間違いはない」と言われています。ソリウッドで製作した玄関ドアには多く採用しています。物は良いのですが、価格は高いので採用になるケースは限られてしまいますが…

玄関ドアにはいくつか金物が使われていますので、それらについてはまたの機会に書こうと思います。冒頭に書いてように鍵のトラブルで部屋に閉じ込められるとケースもあるので、少しでも鍵やレバーなどの動きがおかしいなと思った時は交換する手配をとった方がいいでしょう。特に設置してから年数が経っているものについては要注意です。

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