2018.06.30

無垢材で製作するキッチン。【No.2330】

関東地方は梅雨が明けてしまいました。まあ、ここのところの天気を見ると梅雨明けでも全くおかしくなかったですからね。梅雨明けが発表された時は「ああ、やっぱりね。」と思いました。我が家は今年の梅雨に備えて除湿機を購入しました。子供が産まれたことで洗濯物が増えたことや去年の梅雨時に木製品にカビが生えたことなどから除湿機を買うことにしました。雨が降って洗濯物が外に干せない時でも部屋の中で除湿機をかけていれば洗濯物が乾くということで期待していました。ところが、購入してから雨らしい雨がなく、除湿機の効果を試すことなく梅雨が明けてしまいました。試しに晴れている時に除湿機を動かしてみましたが、何時間かすると確かにタンクに水が溜まります。試運転では調子がよかったので、湿度が高くジメジメした時に使ってみたかったのですが… 今年はもうそんな機会はないかもしれません。

でも、無垢材家具にとっては梅雨の期間が短いことは良いことです。湿度が高いと木材は水分を吸収して、湿度と均衡を保とうとします。水分を吸収することで膨張します。木製のドアが急に開かなくなったり、引き出しがきつくなったりするのは、木が水分を吸収して膨張するからです。もちろん、製作するときにある程度の隙間をとって対策はしていますが、それを超える伸び縮みをすることがあります。こればっかりは防ぐことができません。逆に冬の乾燥した時期は木が縮みます。なので、製作したときには調子が良くても、何年か経つと不具合が出てきてしまいます。一応、製作する時期を考慮して製作はしていますが、どのくらい伸び縮みするかを正確に判断することはできないのであくまでも経験に基づいて製作しています。

ソリウッドでは無垢材を使ったテーブルや棚を中心に製作しています。しかし、たまにその他の木製品の注文や製作できるかの問い合わせをいただくことがあります。例えば、玄関ドアやキッチン、キッチンカウンター、廊下につける棚板など。製作できるものは、見積もりを提出しています。しかし、なかなか金額面で折り合いがつかないようで実際に受注することは稀です。

そんな状況ではありますが、キッチンと玄関ドアの仕事を受けました。キッチンはこれから製作に掛かりますが、図面はほぼ確定しています。

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天板はステンレス天板になります。無垢材の天板にすることも可能ではありますが、塗装を何にするかや後々のことを考えるとステンレスや人工大理石の天板にした方が使い勝手はよくなると思います。ステンレス天板は専門メーカーに外注して製作してもらいます。

キッチンは無垢材を使用しなくても結構なお値段になります。それを無垢材で製作するとそれはもう結構な値段になります。相当のこだわりがないと他に予算を回した方がいいなと考える思います。ただ、なるべく価格を抑える方法はあります。それはオープン部分を多くすることです。最近のシステムキッチンはほぼ全面が引き出しになっていて、中に入れるものがうまく隠れるようになっています。開き戸も少なくなってきていますよね。引き出しは確かに使い勝手はいいです。ただ、その分値段も高くなってしまいます。オープンの部分をを増やすことで価格を抑えることが可能になります。今回のキッチンはスパイスラック部分と引き出しが2杯つきますが、それ以外はオープンになります。

前板がつく部分とオープンな部分が混在すると収まりがうまくいかない部分もあります。その点を妥協して頂けるならオープン棚も悪くないと思います。

今回使用する木材はナラ材です。キッチンや連続しているリビングダイニングにナラ材(オーク材)のフローリングが張られるので、キッチンに使用するのもナラ材となっています。水に強いということでクリ材を使うことも多いです。でも、最近は良質なクリ材を入手するのがなかなか大変になってきています。頻繁に水が掛かる部分でなければクリ材以外の木材でも問題ないでしょう。なので、使用する木材はキッチンの床材や壁の仕上げ方法に応じて見た目で決めた方が良いと思います。

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