2018.06.17

ちょっと変わった脚の無垢材テーブル【No.2317】

ソリウッドがオーダーで製作する無垢材テーブルは、あらかじめ定番としている4つのタイプの脚から選んで頂いて頂くが多いです。いずれも天板と脚を固定するのに、オリジナルの金属製プレートを介してボルト留めしています。この方法であれば、搬入の際に天板と脚を外して運び入れることができ、何度でも組み立てたり、解体することができます。また、脚のデザインもある程度自由に設計することができます。この点については、反りへの対策や天板中央部分の垂れなどの対応は他でされている点が大きいです。狂いへの対策として、幕板をまわす方法を採用していると、脚のデザインにはある程度制約ができてしまうことがあります。今日は少し脚の話をしてみます。

定番の4つの脚でも最も人気があるのは、TypeTの斜めテーパーの4本脚です。テーパー脚はテーブル天板の付け根から床にかけて細くなっている脚です。Type Tは付け根が60mmで床と接している部分が40mmの四角になっています。印象としては、すっきりとしたものになっています。テーブルのサイズがW1350〜W1650ぐらいまでの4人がけサイズであれば、全体のバランスも問題ありません。W1800の天板でも強度的には大丈夫ですが、見た目の印象は脚が細く感じるかもしれません。気になるようであれば、80mm角の4本脚のほうが見た目のバランスは良いかもしれません。

今日のブログでスポットを当てたいのがTypeXの脚です。こちらは3点臍4本脚という難しい漢字が使われている名前になります。臍は(ほぞ)と読みます。ほぞは基本的な木工の仕口で、木材と木材を接合させるときに使います。木材の接合には接着剤を使うことになりますが、接着剤がつく接合部分の表面積を増やすために凹凸に加工します。片方の部材は凸になっていて、もう片方は凹になっています。このほぞも加工の仕方はたくさんあり、2方胴付きや3方胴つき、2枚ほぞといった呼び方をされています。詳細は省きますが、凸となってるところの位置によって名前が変わります。また、2枚ほぞは凸となっている部分が二箇所あるということになります。なぜTypeXの脚が別名、3点ほぞというかですが、この3点臍脚は2枚の板を上下と中央の3箇所にコマとよばれる小さめの木片をはさむようにして配置しています。このコマと外側の板を接合させているのが臍です。3箇所の臍組みが使われているので3点ほぞ脚と呼ぶようになりました。

20180617 1

TypeX(3点ほぞ脚)は、他ではあまりないデザインの脚かと思います。デザインをした当初もそれを少し狙って考えていました。80mmの角脚だと少し無骨にみえ、脚の太さが強調される面があったので、脚を細くする以外に少し軽やかに見せたいと思い、

2枚の板を隙間をあけて配置する

45度脚を回転させてつける

という2点の工夫をしました。開発した当初は、選んで頂くことは少ないだろうけど、少し変わったデザインを見せることも無垢材テーブルの新しい姿を見せることも重要かなといったことを考えていました。蓋を開けてみると思った以上にご注文を頂くことができました。他ではあまり見ないデザインということで、ソリウッドらしさを感じて頂けたのかもしれません。反対に、この脚を最終的に選ばなかった方からは「どうしてもコマに埃がたまってしまうのが気になる」といったコメントを頂きました。これを想定していた反応でした。埃がたまるのは避けられないかと思いますが、さっと乾いた布もしくはテッシューなどで吹いて頂くなど、普段の掃除の延長でさっとして頂ければ十分です。

20180617 2

ストレートカットテーブルだけでなく、耳つきテーブルでも選択が可能です。上の画像はTypeXの脚がついたチェリー材耳つきテーブルになります。

少し変わった個性的な感じにしたい、あまり重い印象にしたくないけど、テーパー脚はあまり好きではないといったお考えであればぜひTypeXの脚を選んでみてください。

180128_profil.jpg

お問い合わせContact

TEL:0422-21-8487
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町2-28-3 2F
(営業時間: 12:30〜18:00/定休日:火・水曜日)
お問い合わせフォーム
Facebook Twitter Instagram Pinterest