2018.06.01

高い椅子と安い椅子、その違いは何?【No.2301】

世の中には様々な椅子が売られています。値段も安いのから高いのまで本当に幅が広いです。最近は本当に安い木の椅子も売られるようになっています。ソリウッドで取り扱っている椅子は1脚4万円台から13万円台のものまであります。では、高い椅子と安い椅子はどこが違うのでしょうか?

家具の量販店では「えっ、こんな安い?」のと本当なのか疑ってしまうような椅子も売られています。そういった椅子は組み立て式であることが多いです。パーツは細かく分かれていて自分でボルトを使って固定するタイプです。もちろんそのような組み立て式の椅子であっても強度面はある程度考えられているので日常の生活では問題なく使用できるはずです。しかし、使っているうちにどうしてもボルトは緩んでくると思います。まあ、ボルトが緩んだらまた締めればいいんですが… でもやはり耐久性は高くないでしょう。長い間使用することは無理かもしれません。

ソリウッドで販売している椅子は組み立て式の椅子はありません。全ての椅子はパーツとパーツが接着材によって接着されています。(座面や背板はファブリックの張り替えがしやすいように取り外せるようになっているモデルが多いです。) 当然接着剤で接着されている方が強度は高くなります。さらに接着部分はダボやホゾを入れていて接着面積が大きくなるように工夫されています。さらに強度がかかる部分にはビスで抜けないように補強している場合もあります。それでも使用している間に緩くなったり、接着材の効きがなくなってガタガタしてくる時があります。ソリウッドで販売した椅子に関しても時々そのような現象で修理をすることがあります。(頻度としては年に1件あるかないか程度です。)

それでも先ほど書いたように4万円台から13万円台とかなり幅広い差があります。当然ですが、椅子が大きくなると価格も高くなります。これは使用する部材が大きくなるのでその分が価格に反映されると理解できますね。そしてもう一つ大きいのが直線が多いか曲線が多いかです。曲線が多いと使用する材も大きくなりますし、加工も手間が掛かります。なので、カーブが少ない直線的なデザインでコンパクトな椅子よりカーブが多く曲線的なデザインで大きめの椅子の方が高くなります。

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宮崎椅子製作所のHakuチェアです。コンパクトでシンプルなデザインの椅子です。価格は4万円台前半からとリーズナブルな設定になっています。先ほど書いた基準にあてて見てみると直線的でコンパクトな椅子であることが分かると思います。座面だけを取り外して交換することもできない構造になっています。それだけ無駄を省いたミニマムなデザインになっています。

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こちらはISU-WORKSのRAYチェアです。ウォールナット材の板座で132,732円(消費税8%込み)という価格設定です。カーブが多く曲線的なデザインでゆったりと座ることができるサイズの椅子に仕上がっています。肘掛けと背が繋がって一体になっています。この部分はまず木材をはぎ合わせてから削り出しの加工をしています。座面もお尻がフィットするように削って形を作り出しています。

この二つのモデルを見比べると椅子の価格差の要因が分かってもらえると思います。必ずしも座り心地が良いから価格が高いという訳でもあります。やはり価格が高い椅子の方が座り心地が良い椅子が多いですが、リーズナブルな価格設定の椅子でも座り心地が良い椅子もあります。

というわけで今日は価格の高い椅子と安い椅子の違いを見てみました。もちろん他の要素もありますが、同じ樹種、同じ座面でも椅子の価格に違いが出るのは大きさやデザインによることが多いです。

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