2017.11.21

家具に適しているのは広葉樹材。硬い木の方が傷は付きにくい。【No.2109】

無垢の木を使って製作したテーブルは樹種によって見た目は全然違います。ざっくり分類すると濃い色をしているのと、明るい色をしているの。どちらが良いかは完全に好みの問題です。樹種によって硬さや重さは違いますが、広葉樹材であればテーブルとしての強度は問題ありません。柔らかい木は傷が付きやすいですが、一般的に使用されている広葉樹材であれば針葉樹材よりは硬いです。針葉樹材は柔らかいので傷が付きやすく、強度も出にくいで家具用材としてはあまり使用されません。針葉樹材は柱や梁といった木造住宅の構造材として使用されるのに向いています。針葉樹は広葉樹に比べるとまっすぐに成長するので長さを取りやすいんですね。そういう面でも住宅の構造材に向いています。最近では杉材がフローリングとして使用される事が増えています。杉は柔らかいのでフローリングには向いていないとされていましたが、最近は杉材フローリングの良さもあり採用されるケースが増えているようです。ですが、やはり傷は必ず付きます。針葉樹材のフローリングのメリットは暖かいという事です。空気を多く含む針葉樹材は広葉樹材と比べると温かみを感じやすいようです。実際に無垢の広葉樹材フローリングと無垢の針葉樹材フローリングの両方を採用した家に住んでいる人に聞いたところ、針葉樹フローリングの方が暖かくて良いよと言っていました。

フローリングは硬い広葉樹材が良いという常識?は崩れかけているようです。それでも傷がつくことを考えるとやっぱりフローリングは広葉樹材が良いという人もいます。考え方の違いですので、どちらが良いとは言い切れないと思います。

でも家具用材では広葉樹材の方が適していると思います。やっぱり針葉樹は傷が付きやすいですから使用するのに色々と気を使います。もちろん広葉樹材の家具でも傷は付きます。テーブルの脚の角に硬いものやぶつけたりしたら傷になります。椅子とぶつかる部分には傷がたくさん付くこともあります。天板も使用していれば細かい傷が結構付きます。でも針葉樹に比べると傷は付きにくいです。

傷がなるべく付きにくい樹種が良いという場合は硬い材が良いですね。ナラ材はよく使用される樹種の中では硬めです。メープル材も硬くで傷は付きにくいです。逆にクルミ材やクリ材は柔らかく傷が付きやすくなります。ウォールナット材やチェリー材はその中間ですね。でも硬い材はその分重くなります。無垢材家具のデメリットとして重くなるというのがあります。重くて動かせないという話はよく聞きます。(そんなに動かす機会はないと思いますが…) 残念ながら軽くて傷が付きにくいという材はありません。最近は軽いのが良いと言うお客様が多くいらっしゃいますが、軽さをとると傷が付きやすくなるというデメリットがある事は頭にいれておいて欲しいですね。なので、どうしても軽くしたいなら厚みを薄くした方が良いです。テーブル天板なら28mmや30mmで。見た目は若干頼りなくも感じますが、テーブルとしての強度は十分にありますので心配いりません。厚くても45mm程度にとどめておくと良いでしょう。45mmよりも厚くなると持つのに苦労します。

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ナラ材は昔から家具用材として使用されている木材です。日本にも生えている木で家具用材として日本人にも親しみがある木です。しかし、近年は国産のナラ材はほとんど流通しなくなってしまいました。時々北海道産のナラ材を見かけますが、数は減っています。ソリウッドではロシア産のナラ材を使用することが多いです。ロシア産のナラ材は目が詰まっていて色も綺麗でとても重宝されています。しかし、ここ最近は輸出量が制限されて価格が高騰してしまいました。ロシア産のナラ材に代わって存在感が増してきたのは北米産のホワイトオーク材やレッドオーク材です。ホワイトオークやレッドオークは細かい割れが入りやすく歩留まりがあまりよくありません。ロシア産のナラ材に比べるとやや劣るかなと感じてしまいます。最近では東欧のナラ材も日本に入って来るようになりました。これらはロシア産のナラ材に似ている印象です。ナラ材は硬さもあって粘りもまずまず。ワイルドな木目でありながら落ち着きもあって人気が高い樹種です。ズシリとした重みもあります。

瑞木@相模湖

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