2017.06.24

粗木取りをしながら板の整理を進めています。【No.1959】

本格的に暑くなる前に土場の整理をしています。乾燥中の板はもちろんの事、屋根がついている部分には1度人工乾燥を終えた板を置いています。人工乾燥を終えた板は室内に保管するのがベストですが、室内に置けるスペースも限られているので、外に置いておくケースもあります。1度人工乾燥させた板を雨に濡らしてしまうのはもったいないので、屋根がある場所で保管しています。

天然乾燥中の板は雨に濡れても構いません。「乾燥させているのに雨に濡らして大丈夫なのですか?」と質問を受けることがあります。答えは「大丈夫です。」です。木材の中に存在している水分は2通りあります。自由水と結合水と呼ばれています。木材乾燥で重要なのは結合水を外に出すことです。結合水とは細胞の中にある水分でなんらかの成分と結合している水分のことです。雨に濡れた場合の水分は少し時間が経てば乾いてしまいます。なので、天然乾燥中に雨に濡れることはそれほど大きな問題ではありません。

乾燥させた板の中で使い易い板はすぐに使用してしまいます。でも、使いにくい板も存在している訳でそんな板が結構な数溜まってきてしまっています。それらの板を使用するために整理をしています。残ってしまっている板は割れが入ってしまっていたり、3枚ペアで仕入れて2枚を使って1枚余っているなんていうケースが多いです。これらの板をどう組み合わせてテーブル天板にするかを考えていきます。

真ん中で大きく割れてしまった板は、その割れに沿ってチェーンソーでカットしてしまいます。幅は狭くなりますが、はぎ枚数を多くすればテーブル天板に使用することができます。

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大きい板は機械に入らないのでチェーンソーでカットしています。家具を製作するのにチェーンソーを使うのはイメージしにくいと思いますが、粗木取りをするのには結構便利です。粗木取り用としてクロスカットやリッパーがありますが、大きい板は入れることができません。また、反っていたりすると上手く機械に入らないケースもあるのでそうした板はチェーンソーでカットした方が良いです。

チェーンソーの刃も当然使えば切れなくなります。切れなくなったら目立てをします。チェーンソーの刃は棒ヤスリで目立てをします。刃のひとつひとつを棒ヤスリでシュッシュッと研磨していきます。
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慣れている人は棒ヤスリだけで磨いていくそうですが、私は慣れていないのでジグを使って研磨しています。刃に対してヤスリを当てる角度が重要だそうです。私の使用しているチェーンソーは30度の角度でヤスリを当てのがベスト。ジグに書かれているラインを目安にして当てていきます。一つの刃に対してヤスリで3~5回ほど研磨すれば良いそうですが、これで本当に良いのかは?です。気持ち的にはもっとたくさん研磨したいのですが…

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目立てに使用しているのはこのような棒ヤスリです。刃の大きさや形によって使用する棒ヤスリの径も変わってきます。

鉋や鑿の刃を研ぐのには慣れているので、上手く研げているのかどうかを判断することは出来ます。でもチェーンソーの目立てはまだ自信がないです。

今日もチェーンソーの目立てをしました。その後に使ってみたところ、スッと刃が入っていく感じがしました。目立ての効果はある程度あるようです。切れる刃だと切り屑が大きくなると聞いたことがあります。今日切った際に出た屑を見てみると大きい屑が出ていたので、目立ても上手くいっているのかなと思っています。

とまあ、こんな感じでたまにはチェーンソーを使って粗木取りなんかもしています。明日は雨が降りそうなので、板の整理はできなそうです。

瑞木@相模湖

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