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家具屋で働く双子のブログ
仕入れた耳つきテーブル用の板は、樹皮を剥がしてしばらく天然乾燥させます。【No.1896】
先日仕入れた耳つきテーブル用の板が相模湖工房に届きました。とりあえず天然乾燥をしておくための下準備をします。まずはラベリングです。1枚1枚の板を識別するために番号をつけます。こうしておけば後でいつ頃にいくらで仕入れた板なのかが分かります。これをしておかないと使用する段階でいくらで仕入れた板なのかが分からなくなって困ってしまいます。面倒ではありますが1枚1枚の板に番号を打ったラベルを貼っていきます。
懐かしのダイモテープを使用しています。ダイモテープはそれなりに強度があるので取れにくいので使い勝手が良いです。紙のラベルだとすぐに切れてしまいます。木口にテープをつけておけば桟積みをした際にもどの板かが分かります。乾燥前にテープをこの状態でつけておくと、乾燥して板が縮むとテープにたるみが生じます。ダイモテープのたるみ具合で乾燥しているかをある程度見分けることもできるので便利です。テープが伸びたままの板はまだ乾燥が全然進んでいないと分かります。水分が抜けると板は縮みますのでテープがたるみます。
識別のためのテープを貼った板は桟積みしておきます。1枚1枚の板の間に桟をかませて積んでいきます。桟を入れないで重ねておいても板は全然乾燥しません。そのまま重ねると表面にカビが生えてしまいます。桟をかませて空気の通り道を確保することでカビを防ぎ、水分が抜けやすい状態にしておきます。そのまま重ねてあったクルミの板はすでに表面にカビがたくさんついていました。表面のカビは削れば落ちます。でも内部までカビが進むと削っても落ちない場合があるので、早めに桟積みする必要があります。
次にやるのは樹皮剥がしです。これが結構な重労働です。樹皮を付けたままにしておくと虫が樹皮の内側を喰い散らかしてしまいます。耳つきを綺麗な状態にするためには樹皮剥がしは必須作業です。樹皮は剥がれやすい状態のものと剥がれにくい状態のものがあります。剥がれやすいとメリメリと手で剥がすことができます。剥がれにくいとコテと玄翁で叩いてポロポロと剥がし落としていかないといけません。
クルミの板の樹皮を剥がしたところです。内側はまだヌルヌルしていてたくさんの水分を含んでいました。おそらくまだ伐倒してからそんなに時間が経っていないはずです。時間が経っていると樹皮を剥がしてもヌルヌルしていることはありまんせからね。樹皮が綺麗に剥がれたらひと安心です。これで耳の部分が虫に喰われることが無くなりますのです。中にも樹皮が剥がれなくて諦める板もあります。そんな板の耳は虫に喰われてしまうので綺麗な耳では無くなってしまいます。
このあとに1枚1枚の板のサイズを計測して記録しておきます。その際に写真も撮るようにしています。今回仕入れたのはヤマザクラ、チェリー、カバ、クルミの板です。どれも耳つきテーブル天板ができるサイズの板です。クルミの板は1本の丸太を厚さ60mmでそのまま製材したものです。こうした製材方法は丸挽きと呼ばれています。同じ丸太から製材された板は木目が揃っているのではぎ合わせて天板を製作しても木目や色の違いが少なく違和感が少なくなります。なので丸挽きされた板は耳つきテーブル天板を製作するのにとても都合が良いんです。今回のクルミは幅が200~400mm程度ですので3枚はぎでテーブル天板が製作できれば良いかなと考えています。
ヤマザクラの板も同じ丸太から製材された板が何枚かあって状態も悪くありません。乾燥中に暴れやすい板なのでなんとも言えませんが綺麗な耳つきテーブル天板が製作できそうです。
瑞木@相模湖
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