2017.03.04

日本の広葉樹材を代表するケヤキ材。テーブルだけでなく椅子でも選択できます。【No.1847】

昨日に引き続いて今日も1点の耳つきテーブルを発送しました。今日発送したのはケヤキ材の耳つき2枚はぎテーブルです。2枚はぎテーブルとは2枚の板を接着剤ではぎ合わせたテーブル天板のことを指します。1枚板テーブルという言葉を聞いた事があるかもしれませんが、これは1枚の板でテーブル天板になるサイズの板を使用したテーブルです。テーブルとして必要な幅はおおよそ800mm~900mmです。1枚の板でこれだけの幅が取れるようになるためには途方もない年月が必要になります。100年は優に超えている場合が多いでしょう。ケヤキはこうした1枚板テーブルになる板が比較的多く存在しています。ケヤキは太く生長しやすい樹種です。樹種によっては太く成長しないものもあります。すべての樹種で標準サイズの1枚板テーブルが製作できる訳ではありません。国産材だとケヤキ材やトチ材が1枚板テーブルになりうるサイズまで生長します。

しかし、こうした幅の広い板はとても貴重で高価になりがちです。確かに1枚板テーブルには、ハギテーブルにはない壮大な魅力が存在しますが、現実問題として価格面で断念せざるを得ない状況もあるはずです。そんな時に2枚はぎテーブルだと予算内に収まる可能性もでてきます。2枚はぎテーブルも決して安い値段ではありませんが、1枚板テーブルよりはリーズナブルな価格で提供することができます。

テーブル天板になるような板はおおよそ板の幅で仕入れ価格が違ってきます。当然、幅が広い板の方が高くなります。2枚はぎテーブル天板に使用するのは400mm~600mm程度の幅の板です。このクラスの板ですと樹種もグッと増えてきます。1枚板テーブルにならないサイズの板は仕入れ価格も手ごろで、うちみたいな小さい家具工房でもある程度なら在庫しておくことも可能になります。

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こちらが本日発送したケヤキ材の耳つきテーブルです。ケヤキらしく強く主張する木目が出ています。年輪も比較的詰まっていますし、色もケヤキらしい発色をしています。

ケヤキ材は近年人気が下がってきています。昔は材木市場でも主役だったケヤキ材ですが、現在はちょっとお荷物的に扱われている板さえあります。ケヤキ材の人気低迷の原因としてよく挙げられるのは、「和風っぽい」ということです。ケヤキって和室との相性が抜群に良い材なんですね。関東近郊ではマンションが増えて和室が一部屋もないという家に住んでいる方もいらっしゃるでしょう。そうした住宅事情もあってケヤキ低迷が続いています。なので、今ならケヤキ材を安く仕入れることも可能なのです。作り手としてはチェンスでもあります。リーズナブルな価格で仕入れることができるかもしれないからです。

今回使用したケヤキ材は私が材木市場でセリ落としてきた板です。ひと目みて木目の感じが良さそうでした。目も詰まっていて乾燥中の動きも少ないと読みました。良い板だから値段が高くないなら仕入れようと思っていた板です。実際にセリでも想定範囲内の価格だったので無事にセリ落とすことができました。そうしてセリ落とした板がこうしてテーブル天板になってお客様の所に届けられるのは作り手としてなかなか嬉しいことです。

さきほどケヤキ材の価格が低迷していると書きましたが、やはり良い板は値があまり下がりません。その分少し欠点があったりする板は大幅に価格が落ちるケースがあります。なので、良い板を仕入れるのはこれまでとそれほど楽になっていません。実際に「これ良いケヤキ。安ければ仕入れる」と決めた板のほとんどはセリ落とせない場合が多いです。

そんなこんなのケヤキ材ですが、これらかも時々仕入れていきます。やはりケヤキは日本を代表する広葉樹材ですからいつまでも扱っていきたいですね。宮崎椅子製作所さんはケヤキ材の椅子を製作しています。ケヤキ材の椅子って意外と作られていないのでなかなか貴重です。ソリウッドの吉祥寺ショールームにはケヤキ材のPePeチェアを展示しています。ケヤキ材の椅子を探している人はぜひチェックしてみてくださいね。

瑞木@相模湖

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