2017.01.18

ケヤキ材の新たな活用の道【No.1802】

ソリウッドでご注文を受けているストレートカットテーブル(四辺が四角い天板)は予め決められた6種類の樹種から選んで頂いてご注文頂くカタチになります。現在では、ウォールナット・チェリー・メープル・タモ・ナラ・クルミの6種類になります。多少、堅さや加工性の違いがありますが、テーブルとして使って頂く分には強度などは問題ないとお考え頂き、見た目の木目の出方や色味などで選んで頂ければと思います。

樹種が決まっている耳つきテーブルに対して、樹皮の部分のカタチを残して天板を製作する耳つきテーブルの場合は特に樹種が決まっているわけではありません。その時の在庫によって製作出来るものが異なってきます。比較的ご要望が多く、在庫していることが多いのは、ウォールナット材やチェリー材、カバ材やトチ材といった樹種になります。また、製作することが稀なものとしては、タブノキやチャンチン材といった普段はほとんど名前を聞かない樹種も過去には製作した実績があります。タブノキは他の樹種とは違う赤茶色の色味をしていて、非常に魅力的な天板になりました。チャンチンは、中国原産の木で、濃い赤茶色をしています。木目は非常にはっきりと出ています。現在吉祥寺ショールームに展示しているチャンチン材の耳つき天板はサイズW1650×D850で、厚みが40mmあります。独特な木目が出ていて、無垢材のテーブルらしい感じがします。

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このチャンチン材のテーブルを比較的無垢材テーブルなど木に詳しい方がみると「あれ?ケヤキみたいだね!?」といった感想をもたれる方も多いのではないでしょうか?確かにケヤキの木目の出方に似ています。そこで今日はケヤキ材について、書いてみようと思います。

木に詳しくない方でも「欅(ケヤキ)」という文字を見たり、聞いたりしたことがある人は多いでしょう。欅は街頭の街路樹として植えられていたり、公園や神社には幹の太い立派な欅を見ることが出来ます。

ケヤキは木材としては古くから、座卓やダイニングテーブルの天板、箪笥などの家具の材料として使われたり、意匠的に大黒柱などに使われてきた我々の暮らしに欠かせない木として親しまれてきました。材木の業界でも広葉樹の王様として良い板は非常に高値で取引されていた時代もありました。ところが、最近では大きな1枚板の天板の需要が少なくなってきたり、濃い色味やモダンな印象のインテリアデザインが好まれるようになったりで、人気的には低迷していると言わざるを得ません。ですが、なんともいえないオレンジ色の褐色やはっきりと堂々と現れる木目を見ているとほんとキレイな板だなと思うことが多い木です。また、ケヤキのようなはっきりとして木目が好きという方にはたまらない樹種だと思います。ソリウッドでも必ず在庫があるわけではありませんが、材木市場に2枚はぎ程度でキレイな天板になりそうなものや面白い表情をしている板があれば、競り落とすこともありますので、ケヤキをご希望の方はスタッフまでお尋ねください。

さきほど、テーブル天板としては人気が落ちてきたと書きましたが、新たなケヤキ材の活用例も出てきてます。ソリウッドでもいくつかの椅子を扱っている宮崎椅子製作所さんは少し前からケヤキ材を通常の樹種ラインナップに加えています。メイドインジャパンの椅子工房として、イタリアミラノの展示会などに出品するなど世界を視野に入れている同社ですが、日本ならではの樹種としてケヤキを選択しているのだと考えます。これまでは椅子に使うことはあまりなかった材ですが、椅子のような細かい部材にしてみるとはっきり大味な木目もあまり目立たなく、なんともいえないオレンジがかった褐色が良い味を出しています。

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現在、吉祥寺ショールームにケヤキ材のpepeチェアを展示していますが、この椅子を展示してからケヤキ材での椅子の注文が増えました。ブラックチェリーほどは濃くないけど、少し色味がある椅子を探している方にはピッタリの樹種かもしれません。

賢木@吉祥寺

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