2017.01.14

耳つきテーブル用の板にはこんな樹種があります。【No.1798】

今季1番の寒さのようですね。日本海側では大雪だそうで皆さん気をつけてくださいね。関東地方も雪が降りそうです。東京でも雪がちらつくなんていう予報が出ていますね。工房のある相模湖付近は東京で雪が降ると、それよりも少し降る量が多いです。東京で雪が降っていないのに相模湖付近だけ雪が降ることはほとんどありません。でも坂道が多いので雪が積もると行動が出来なくなってしまうのでやはり積もってもらいたくはないですね…

さて本日のブログでは、耳つきテーブルに使用する樹種について書きます。ソリウッドの耳つきテーブルは主に北米産、国産の板を使用しています。使用する板は材木市場で仕入れています。ウォールナットやチェリーの板は丸太で輸入されたものを国内で製材して板にしたものです。いずれにしても製材されたばかりの板なので水分をたくさん含んでいます。工房に届いた時点で板の含水率が50%前後です。写真を撮ったりしたあとに桟積みをして天然乾燥させます。天然乾燥を半年から1年ほどすると含水率は20%前後まで落ちます。その後、木材乾燥庫に入れて含水率を10%以下までもっていきます。この乾燥行程はどの樹種でも同じです。

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昨年の10月に仕入れたヤマザクラ材の板です。ヤマザクラは国産のサクラで主に家具に使用されている木材です。桜と言えばソメイヨシノが有名です。でもソメイヨシノは観賞用の木なので、製材されて木材利用されることはほとんどありません。ソメイヨシノは観賞用に人工的交配されて作り出された樹種ですが、ヤマザクラは天然種で日本全国に自生しています。工房にもヤマザクラの木が1本生えています。ヤマザクラは花が咲くとほぼ同時に葉を開くので花だけを楽しむ時間はほとんどありません。花の色も白に近い色をしています。ソメイヨシノのようにピンク色はしていません。

ヤマザクラ材は木目が緻密で滑らかで丈夫です。散孔材なので導管が狭く年輪はぼやけて見えます。ハッキリと木目が現れる訳ではありません。材質としては硬さも粘りもほどよくあって使いやすいです。テーブルとしての適性を充分にあります。ただ、乾燥は難しい樹種です。乾燥中に大きく暴れることがあります。特に目が詰まっていないヤマザクラ材は乾燥中に大きくネジレます。そのため幅広い板は取りにくいですが…

ヤマザクラ材は綺麗でソリウッドでもたくさん耳つきテーブルを製作したい樹種なんですが、流通量が少なくなかなか良質な板が手に入りません。上の写真のヤマザクラ材はまだ乾燥中なので直ぐには使用することができません。現在乾燥庫に入れてあるヤマザクラ材がもう少しで乾燥終了となります。その材で小さめの耳つき3枚はぎテーブルが製作出来るかもしれませんが、乾燥後の状態をみてみないと何とも言えません。

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セン材もたまに仕入れる材です。白っぽい色をしているのが特徴です。少し透明感のある木目でハッキリと目が現れます。材質はやや柔らかいですが、テーブルとしての適性は充分です。仕入れる材は主に北海道産のものが多いです。こちらもたまにしか市場に並ばないので仕入れるのはなかなか困難です。量が少ないのでお客様のリクエストに応えることは難しいです…でも市場に並んでいたら仕入れる樹種なのでたまに店頭に並ぶこともあると思います。

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最後に紹介するのはチェリー材です。北米産の木材でウォールナットと並んで人気のある樹種です。ソリウッドではチェリー材を多く仕入れています。乾燥中のものを含めて他の樹種に比べると在庫も豊富にあります。チェリー材は完成当初は少しピンクがかったオレンジ色をしていますが、だんだんと濃い茶色に変化してきます。艶のある綺麗な茶色になるのが人気の理由です。

乾燥が終了した耳つきテーブル用の板は耳つきテーブルのWebページに掲載しています。お好みの板がありましたら吉祥寺ショールームまでお問い合わせください。

瑞木@相模湖

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