2016.07.17

無垢材テーブルの色味は4つに分類できる【No.1617】

ソリウッドの無垢材テーブルはオイルで仕上げることが多いです。現状だとテーブルのオーダーのうち、約9割のお客様がオイル仕上げを選んでいる状況です。仕上げに使うオイルはドイツのリボス社という塗料メーカーがつくっているものを使っています。このオイルには着色成分が入っていないので、基本的には木のそのままの色で仕上がることになります。ただ、オイルも液体なので、板に浸透すると板が水に濡れたように、塗る前と比べ色が少し濃くなり、艶もでてきます。木が持っている本来の色味は当然のことですが、樹種によって大きく違いがあります。家具によく使われる木材の色味は大きく4つにわけることが出来ると思います。

淡黄土色・薄い茶色系

まずは、木製の家具として思いつく方が一番多いのではと思う黄色味がかった色味です。ここに分類される代表格はタモ材とナラ材です。タモはモクセイ科の樹木で製材すると淡い黄土色をしています。ナラはブナ科の樹木で、やはり淡い黄土色をしています。どちも強度があり、古くから家具に使われているポピュラーな材といえます。日本や中国などでも生育しますが、近年ではロシアからの輸入が中心となっています。さらにここ数年で価格の上昇が著しく、安定的に良材を確保するのが難しくなってきています。家具を作る上では欠かすことの出来ない材なので、価格面も含め安定化することが望まれています。

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上の写真はタモ材の天板(複数枚はぎ)です。

一般の方には、タモとナラを瞬時に区別するのが難しいかもしれません。パッと見た感じでは共通する点がおおいのですが、構造的にも似ています。木には養分や水分を吸い上げる導管という管があります。この管が年輪に沿って規則正しく配置されているものを環孔材と呼びます。タモとナラは両方とも環孔材です。環孔材と板をやすりにかけ、オイルを塗ると肌触りはスベスベになりますが、僅かな凹凸を感じることもできます。この凹凸は導管の一部は表面に現れているということが理由になっています。

白系

タモやナラよりも白い色味をしている樹種もあります。代表格はメープル・カエデ、ブナ、トチといった樹種です。これらの樹種は白っぽいですが、メープル・カエデはクリーム色に近い白、ブナは赤味がはいった白、トチは樹皮に近い部分がややクリーム色がかった色味をしていて、中央部分は明るめの茶色をしている板もよく見受けられます。白っぽい木は全体的な印象として、軽くポップな雰囲気を醸し出しますが、メープルやブナといった木は、比較的硬く重い部類の木になります。また、北欧系の家具によく使われています。最近ではヨーロッパなどでとれるシカモアといったメープル系の材種も目にするようになりました。

赤味がかった茶色系

3つ目は少し赤味がかった色味をしている木材です。ブラックチェリーやケヤキなど赤味がかった褐色系からマホガニーやブビンガといったもっと赤が強い木も存在します。よく家具に使われているのがブラックチェリーです。ブラックチェリーは,製材した当初は薄いピンクがかった茶系の色をしていますが、日にあたることでグンと色が濃くなり、オレンジかがった茶色に変化していきます。先ほど、代表格に挙げたその他の材は主に、テーブルの天板として用いられます。特にブビンガは中央アフリカに多くはえている巨木です。幹周りが1メートルを超えるものもざらで、樹高は30メートルに達するため、大きめのテーブルトップやカウンタートップなどによく使われています。ソリウッドでも10数年前は、商業施設などに大型のカウンターなどを頻繁に納めていました。最近ではブビンガ材の価格も高くなり、入手するのも困難であり、大型案件も少なくなってきている情勢もあり、ブビンガ材の仕事はめっきり少なくなりました。

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赤系の代表格、ブビンガ材の天板です。赤道に近い地域でとれる木材は赤味が強い木が多いといわれています。

こげ茶系

最後の分類は、こげ茶のような濃い茶褐色になります。代表格はなんといってもウォールナット材でしょう。深みのある色味は独特の雰囲気をだし、落ち着いた空間をつくるのには最適です。ですが、注意してほしいのはウォールナットも経年で色味が変化することです。出来た当初は、黒紫といった感じですが、段々色が抜けてくるようになり、最終的には少し赤味のある茶褐色に落ち着いてきます。濃い色味がずっと続くわけではないので、そのあたりを意識したコーディネートを心がけてください。ウォールナットより濃い色味になるのが、モンキーポッド、ローズウッド、黒檀といった材種です。モンキーポッドは1枚板の耳つきテーブルの天板としてもよく使われています。

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