2016.05.29

無垢材テーブルに適した材?の続き【No.1568】

先週の日曜日に無垢材テーブルに適した材?というタイトルのブログを書きました。そして、最後に長くなってしまったので続きは次回の担当である5/25(水)にと締めくくりました。大変申し訳ございませんでした。続きを書くのをすっかり忘れておりました。週3回ブログを書き続けていると、何を書こうか悩むことが多いのですが、先日の水曜日に限っては、なぜかスッと書くことが頭に浮かび、日曜日の続きを書くことがどこかにいってしまってました。

ということで、一週間あいてしまいましたが、無垢材テーブルに適した材?の続きを書こうと思います。

前回の記事では、木材の種類は沢山あるけど、木の構造によって針葉樹と広葉樹にわけられ、材質の特徴として広葉樹のほうが硬くて重い傾向にあるので、表面の硬さや木材の強度が求められるテーブルにおいては広葉樹のほうが分があり、選択肢も多いので広葉樹から選ぶことをオススメしました。

散々、広葉樹のほうが硬いと書いてきましたが、例外がないわけではありません。皆さんが耳にしたことがある樹種で、広葉樹でありながら、表面が柔らかく簡単に傷などがついてしまう木材もあります。それがバルサ材と桐材です。どちらも聞いたり、見たりしたことがある材だと思います。バルサ材は色が白く、非常に軽い材です。特徴からすると針葉樹かなと思いますが、れっきとした広葉樹でアオイ目パンヤ科に属しており、南米の熱帯地域が原産となります。バルサ材は模型などを作る際に多く用いりますが、鋸などの木工道具ではなく普通のカッターナイフで切ることができます。

もうひとつの桐材は、日本でも古くから箪笥の材料として使われてきて、我々日本人にとっては馴染みの材といえるかもしれません。ですが、近年では桐の箪笥も数が減ってきており、桐の流通量もひと昔前に比べると激減しているようです。ケヤキと同様、昔は桐材を専門に扱う材木屋さんがあるほどでしたが、今では桐だけでは商売にならないといった状態です。

桐材も触れてみると、非常に繊細なのがすぐにわかります。桐材も爪で押すとすぐに跡がついてしまうほど、柔らかい材です。数年前に桐材で製作した箪笥を納品したことがありますが、どこかにぶつけてしまえばアウトといった状況ですので、いつも以上に慎重に運んだことを覚えています。

ということで、広葉樹でも中には柔らかくテーブルには向かない材が例外としてあることを頭に入れておいて頂ければと思います。

個人的にはある程度の硬さがある材であれば、特定の樹種関係なしにテーブルに使っても問題ないと思っています。ですが、木材の流通量やエンドユーザーさんの趣向を考えればある程度、樹種が絞られてしまうことは致し方ないと考えます。現在、無垢材テーブルに用いられている主な樹種として、ケヤキ、タモ、ナラ、ウォールナット、チェリー、メープル、トチ、クリといったものが挙げられます。もちろん、これらの樹種はある程度の硬さと重さがあり、テーブルにはもってこいの樹種といえます。あとは、それぞれの樹種が持つ色味と肌触りの好みで選んで頂ければと思います。オイル仕上げのテーブルの場合、同じ仕上げでもそれぞれの樹種がもつ特徴によって肌触りが異なります。肌触りの違いは水分や養分を運ぶ導管とよばれる管の配置場所によって変わってきます。導管が年輪にそって規則正しく並んでいる環孔材は、表面に導管がでてくるので断面みるとかすかに凹凸があります。ですので、見た目的には平滑に見えますが、触ってみるとかすかな凹凸を感じます。もちろん、テーブルとして使うには全く問題がありませんので、凹凸に関しては気にする必要はないです。さきほど、挙げた樹種の中では、ケヤキ、タモ、ナラ、クリといった樹種が環孔材です。

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過去に製作したクリ材の天板です。木目がはっきり現れるのも環孔材の特徴といえます。

一方、ウォールナットやチェリー、メープルといった材は、散孔材と呼ばれており、導管が不規則に配置されているため、表面にほとんど出てきません。ですので、環孔材に比べると肌触りがツルツルに仕上がります。

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こちらはメープル材のテーブルです。先ほどのクリ材の天板に比べると木目が目立っていないのがわかるかと思います。

この肌触りについては、好みの問題なので、最後の最後どちらの樹種にするか並んだら、その辺をポイントに考えてみるのが良いと思います。

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