2016.05.24

1枚1枚樹皮を剥がして耳つきテーブル製作に備えます。【No.1563】

だいぶ暑くなってきました。もう夏のにおいがしてきましたね。工房の回りも草が生い茂ってきました。が、今年は秘密兵器を調達したので、綺麗にしようと思っています。160524_3.jpg
草刈り機を使用するのは初めてなんですが、バッテリー式にしたため快適に作業ができます。バッテリーの充電さえしっかりされていればすぐに動きますし。エンジン式だとエンジンスタートまで時間が掛かるケースもありますからね。バッテリー式なので音もとっても静かです。バッテリーの持ちはそれほど長くはありませんが、軽くて静かななので快適に作業できるのが良いです。

さて、今日は久しぶりに樹皮はがしをしました。160524_2.jpg
本当は仕入れてすぐにしなければいけないのですが、こちらのカバ材はガッチリと木部に樹皮がついていたので太刀打ちできなかったんです。時間が経って板が乾燥したので少しは剥がれやすくなった所で改めて樹皮を剥がしたのです。まだ虫が喰っていなかったので良かったです。それでも全部は剥がせていないですが……

樹皮をつけたまま保管しておくと樹皮の内側を虫が喰い散らかしてしまいます。耳つきで使用する場合はなるべく綺麗な状態の耳にしておきたいので、この樹皮剥がしは必至の作業です。簡単に剥がせる樹皮もあれば、全然剥がれない樹皮もあります。ある程度は樹種で分かれるんですが、同じ樹種でも苦戦するときとそうでないときがあります。

こうして1枚1枚の板から樹皮を剥がしていきます。樹皮は製材する前に落とされるケースもあります。その場合はたいてい機械剥きになります。機械で樹皮を剥がすと木部へのダメージをあります。なので耳が綺麗に残らないことが多いです。耳つきで使用する場合は樹皮付きで製材してくれた方がありがたい訳です。製材前に樹皮を剥がすか剥がさないかは製材所の判断によります。製材前に樹皮を剥がせば丸太の状態がわかりやすくなり、ベストな製材ができると言われています。また、樹皮にくい込んでいる石などを取り除けるので帯鋸の刃を傷めにくいということもあります。

樹皮つきで製材する場合は、事前の手間が省けることと耳の状態を綺麗に保つことができます。丸太を購入して製材する場合は指定ができる場合もあると思いますが、板で仕入れる場合は選択することができません。機械剥きされている板の場合は耳の部分に木目が出てしまう場合もあります。

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樹皮を剥がしたあとは次に乾燥庫に入れる板をピックアップしました。板を置いてある場所にも限りがあるので、奥に置いてある板を取り出すには結構手間が掛かります。時間があるときでないとできないのでついつい後回しにしてしまいます。カバ材やチェリー材を次に乾燥庫に入れる予定です。チェリー材はいまやソリウッドの主力板です。チェリー材の耳つき2枚はぎテーブル天板が製作できる板をどんどん乾燥させていこうと思っています。カバ材も人気がある板です。先日吉祥寺ショールームに展示を開始したカバの板はすぐに成約済みになりました。チェリー材に続いて主力製品になりそうな気配がします。ストックがそれほどある訳ではないですが、早めに乾燥させてどんどん削っていきたいですね。

カバ材は家具用材として長く使われてきています。しかし、サクラに色や木目が似ているためサクラ材という名称で流通されていました。そのためカバ材の知名度はイマイチです。木目も繊細で綺麗だし、堅さもあって家具にするには最適な材です。中心部分は赤褐色あるいは茶褐色、周辺部分は白褐色の材です。白い部分が多いのではぎ合わせると白、赤、白、赤…と派手になります。多数枚はぎだとかなり個性が強くなります。でも2枚はぎであれば紅白もあまり強調されすぎないと思います。

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こちらはカバ材の耳つき2枚はぎテーブルです。オーダーで製作したもので既に納品済みです。カバ材はこんな感じの木目になります。個体差があるのでどれもこれに似た感じではありませんが、カバ材はこういう雰囲気を持っています。

つぎに乾燥庫に入れる板も乾燥が終わったらこのブログや耳つきテーブルぺージに掲載します。

瑞木@相模湖

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