2015.11.18

無垢材本棚のストッパー【No.1375】

先日、北海道の津別町の山上木工さんとお話する機会がありました。津別町はすでに気温が氷点下になっているようです。すでに冬ですね。東京ではまだ暖かいと感じる日もあり、季節としては秋ですね。秋といえば「読書の秋」です。読書といえば主役は本です。最近では電子書籍が売上を伸ばしており、読書はもっぱら携帯端末でするという方もいらっしゃると思います。一方で、紙媒体としての書籍を大切にしている方もいらっしゃると思います。私も当初は電子書籍反対派ではありましたが、少し触れてみるとメリットと感じる点もあり、数こそ実際の本を買うことが多いですが、電子書籍を買うこともあります。

実際の本を購入して読むことのメリットでもあり、デメリットにもなることがあります。それは、手許に本というモノ自体が残ることです。本は収集の対象にもなっていますし、これまで読んできた本をしっかりと整理して飾っておきたいという方も多いです。そこで、必要になるのが本棚です。ソリウッドでも、無垢材で本棚を製作することがあり、最近では本棚の引き合いも増えている傾向にあります。そこで、今日は本棚のある部分にスポットを当ててみようと思います。

今日の主役は「ストッパー」です。

本棚でストッパーというと、背板がない棚板の後ろに、本が壁につかないようにもしくはキレイに整頓するために取り付ける木片となります。少しわかりにくいと思いますので、ひとつづつ説明していきます。まずは、背板です。背板は文字通り、本棚の後ろにとりつけられている板のことです。通常では、棚となっているスペースを覆うように板をとりつけます。無垢材ほど頑丈でない素材などで本棚を作る際にはこの背板があることで構造的な強度を強め、なくてはならない場合も多いです。その場合、背板に使われるのは4mm程度の合板やMDFといった木質ボードの類いの板です。無垢材で本棚を作る際も背板をつける場合があります。これは構造的に必要というよりは機能面を重視してとりつけることがあります。ですが、背板をとりつけるスペースは広いので全てを無垢材で覆うには工夫が必要でフローリングなどで見られる実加工をして、伸縮する無垢材でも反ったりしないようにします。合板などのものに比べると材料費も手間もかかるので、背板まで無垢材にするとより高価なものになります。そこで、一般的には本体は無垢材を使用しても、背板は合板を用いることが多いです。

ですが、先ほども述べた通りそもそも合板はなくても良いので、背板がないオープンな棚にしたほうが無垢材のみで作れるので見栄えも良くなります。後ろになにもないと本を並べた際に凹凸ができて美しくない場合があります。そこで、出番となるのが本日の主役「ストッパー」です。

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こちらは先日納品させて頂いたメープル材の本棚です。棚の後方に見えている突起が「ストッパー」です。ストッパーとなる木片の大きさは厚み10mm、高さ20mmになります。棚板の厚みが20mm前後のものだとこのぐらいのサイズで十分ですし、バランスも良いと思います。ストッパー部分も無垢材を使用しますので、オール無垢材での機能性高い本棚が出来ます。

一方、ストッパーなしの注文を受けることもあります。割合的にはストッパーなしのほうが少し多く、6:4といった感じでしょうか!?

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こちらはストッパーなしのタイプです。ストッパーがない分スッキリしています。ストッパーがあるかないかはお客様のご希望に応じて変更できますので、見積りを依頼する際にどっちが希望がお伝えください。もちろん、見積依頼の段階で決定してなくても大丈夫で、その場合、両方の仕様で見積ることも出来ます。

せっかくなので、例示したストッパー付きの本棚の全体像もお見せします。

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本棚としては小振りですが、窓の下などのスペースに置く事もでき高さをおさえたモノは良くご要望頂きます。こちらの本棚は収納する本の大きさに応じて内側の高さをかえて棚板を配置しています。こういった仕様にすることが出来るのもオーダー製作の良いところです。

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