2015.10.29

板座の椅子【No.1355】

木の椅子を検討する際は見た目と座り心地を重要とする方が多いと思います。その両方に影響を及ぼすのが座面の種類です。木の椅子の場合大きくわけて3つの座面の種類があります。それは、無垢材をそのまま座面に使った板座、クッションになるウレタンフォームを布や革で覆うようにした座面、木製の枠にペーパーコードやテープを編み込むように座面にしたものの3つになります。

椅子のデザインによって選べる座面が変わってきます。それぞれに特徴があり、長所と短所があります。座り心地やメンテナンスの仕方もそれぞれ違いますので、好みやライフスタイルに合わせて選んで頂くのが良いと思います。今日は無垢材を使用した板座の特徴を紹介します。

改めて説明すると、「板座」とは椅子の座面部分が無垢材の板になっているものです。板座の一番の特徴は、丈夫であるということです。布や革を張った座面ですと5〜8年ごとに張り替えが必要になってきますが、板の座面は細かい傷などはつくことはありますが、基本的に張り替えの必要はありません。椅子の構造上、木の座面でも本体とビスで固定されていて、座面を外すことができるようにデザインされているものもあります。その場合は、板座のほかに張り地の座面が選べるものが多いです。従って、他の座面に変えようと思えば変えることが出来ます。反対に板の座面に脚が直接ほぞで接合されている椅子もあります。このようなタイプの代表格がウィンザーチェアと呼ばれるものです。ウィンザーチェアは17世紀にイギリスで製作されるようになった椅子で、細長い丸い棒状の背と座面、脚と座面が直接接合されているのが特徴です。このようなタイプの板座の椅子は、本体と脚が一体になっているので、座面を外して交換ということは出来ません。

ソリウッドで扱っている椅子で板座が選べる椅子については、ファブリックで覆うタイプの座面が選べるものがほとんどですが、宮崎椅子製作所さんのboチェアのみが座面と脚が直接接合されている椅子となります。

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板座のデメリットとしては、座面が硬いという点が挙げられます。確かにウレタンフォームを使っている座面のほうがクッション性にたけています。柔らかい座り心地が好みの方には、板座だと硬く感じてしまうと思います。板座でもお尻のカタチに合わせて彫り込んだりして座り心地がよくするような工夫がされているものもあります。お食事をするぐらいの時間であれば、さほど硬さは気にならないかと思います。木の座面を選んだお客様の話を聞くと、板座の上に椅子用の座布団を用意している方もいらっしゃるようです。こうすることで、座面の硬さをカバー出来ますし、冬場は少し冷たく感じるのでそういったときにも椅子用の座布団があると緩和されます。

また、厚めの板を使用している板座の場合、他の座面に比べて重量が重くなることがあります。掃除のときに少し動かしたりすることが多いと思いますが、思いとそういった動作も面倒くさくなってしまいます。最近の木の座面は、強度不足にならない程度に座面の裏を削って薄くしたりと出来る限り軽くしようとする工夫がされています。木の座面でも、そこまで重さを感じない椅子もありますので、この点については実際に椅子を持って確認してみてください。

最後に、ソリウッドで扱っている木の座面を選べる椅子の事例を紹介したいと思います。

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こちらはisu-worksさんのLENチェアです。5枚の無垢材が少し隙間をあけて並べてある座面になります。吉祥寺のショールームには布の座面しか展示がありませんが、板座のLENチェアも人気があります。

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こちらは同じくisu-worksさんのRAYチェアです。材種はウォールナット材になります。こちらの座面は先ほどのLENチェアとは違い、無垢材を接ぎ合わせて一枚の板状にして彫り込んである座面になります。滑らかなラインがお尻にフィットします。

同じ板座でもデザインが違うと見た目の印象と座り心地も変わってくるので、その辺も面白いです。

賢木@吉祥寺

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